【連載】People with Yuto中村祐人と共に7/8
People with Yuto中村祐人と共に
Person 04 中村萌加さん
Interview 2 of 2
—私は個人的にあまりミーハーな記事は書きたくないのですが、奥様へのインタビューということで、これだけはやはり聞いておきたいと思います。ご自宅にいるときの中村祐人選手はどんな感じですか?
中村「ピッチの中とは180度違って、とてもゆるいです(笑)。でもそれだけオンとオフを切り替えることができている、ともいえます」
—以前、聞いたことがあるのは、中村祐人選手は家にいるときは、DVDを見たり、ゲームをしたりしているとか…
中村「はい。あと、マンガを読んだりとか」
—オフの日に外出したりはしないんですか?
中村「どこか目的地を作って、そこに行こうということは少ないですね。私も含めてインドア派だからかもしれませんが。あるとしても、身体をなまらせないためにちょっと動かしてくるとか、お茶しに行こう、とか。それくらいですね」
—プロのアスリートは、サラリーマンとは違って、仕事で拘束されている時間が短いですよね。だからこそ、オフの時間にいかに過ごすかは大事ですよね。
中村「はい。拘束されている時間は短くても、体調管理は24時間ですからね。試合でいいパフォーマンスをするために、常に体調管理には気を使っています」
—ちなみに、中村祐人選手は寝起きはどうですか?
中村「すごくいいですよ。寝ぼけ眼のときもありますが、基本的にすっと目を覚ますし、機嫌が悪いこともないですし」
—中村選手は怒るイメージがないのですが、何かに腹を立てたりすることはあるのでしょうか・
中村「純粋な性格なので、正義に反するような行為は許せないみたいですね。ニュースを見ていて、そういう事件があると、憤ったりしていることはありますよ」
—中村選手は海外生活が長くていろいろな経験をされているので、懐が深いというのもあるのかもしれませんね。
中村「そうですね。長い海外生活のおかげでコミュニケーションを取ることにも長けているので、チームメートから日本人ぽくないと言われることもあるみたいですしね」
—ご自宅でサッカーの話を奥様とすることはあるんですか?
中村「あります。自分のことやチームのことを話すこともありますし、一般的なサッカーの話題をすることもありますし」
—では、自宅でサッカーを見ることは?
中村「ありますが、ゲームをじっと見ているというのは少ないですね。イングランドのプレミアやスペインの試合を少しだけ見たりとか、試合前になると自分がターゲットにしている選手の動画を見たりとかしてることはありますが」
—昨シーズンは名門サウスチャイナでチーム得点王だったにも関わらず、今季は格下クラブの黄大仙にレンタル移籍となったわけですが、奥様はどのように感じていらっしゃったんですか?
中村「レンタルが決まる前からいろんなことがあったので、昨季よりも辛いことがあるのか、と思いましたね。レンタルもなかなか受け入れられない時期がありました。昨季はサウスチャイナで結果を出しているにも関わらず叩かれて叩かれて…それも辛かったのですが、今オフはそれ以上でしたね。」
—そして、シーズンが始まっても、黄大仙は勝てない日々が続いています。(※当インタビューは2015年12月末時点のものです)
中村「それも本当に辛いですね。努力しているのをわかっているだけに、結果が伴わないのがより辛いです。でも、本人は『見ててくれ』『とにかく見ていてくれ』といい続けていたので、それを信じて待ち続けました。そしたら、その言葉通り、チーム状態は徐々に上がってきました」(※その後、黄大仙は勝利を挙げた)
—サッカーとは関係のない部分で、奥様から見て、人間・中村祐人とは、どんな人物ですか?
中村「ゆるくて、優しくて、素直で、穏やか。ただ、優しすぎて、周囲に心配かけまいとして、コンディションのこととかを口にしない場合も昨季はあったんです。足が痛いのに、痛いと言わない、とか。でも、それも今季は思い切って言ってくれるようになりましたね」
—それでは、最後の質問です。奥様にとって、中村祐人とは、どんな存在ですか?
中村「『私の人生の表側』ですね。プロサッカー選手という職業もそうですし、自分の夢を叶えている人だし、性格も明るいし。現役だろうと、引退後であろうと、チャンスがある限り、大好きなサッカーの世界で自分の好きなように進んでいってほしいと思っています」
了
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聞き手:松本忠之