【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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【連載】People with Yuto中村祐人と共に8/8

People with Yuto中村祐人と共に

Person 01 松本忠之

クロージング

終わってみると、今回のこのインタビュー企画は文字数15000字を超えるものとなった。改めて、インタビューに応じて下さった3人の方々に感謝を表したい。と同時に、私にはもう二名、ここに謝意を表すべき方々がいる。

一人目は、実は、今回の企画でインタビューのオファーを出した方だ。その方はプロの料理人で、中村祐人選手が度々足を運んだ料理店の厨房に立っていた人物。外食の場面という、ピッチ外の中村祐人選手を垣間見てきたその視点から語っていただこうとオファーしたが、丁重なるお断りをいただいた。端的に言えば、「自分はインタビューに答えられるほど、中村祐人のことを知らない」というのが理由だが、驚いたことに、非常に丁寧な断りのほかに、この方は「私よりも、もっと中村祐人を知っている人物がいる」と私に別の方々をご紹介くださったのだ。謙虚で、飾らず、それでいて自分に素直で、こちらの突然のオファーに自分が応じられないからと別の方々を教えてくれる。そんな人柄に、中村祐人選手がこの方と深い親交がある理由を知る思いだ。

もう一名の方は、私が中村祐人選手のインタビューを取るときに必ずお世話になる香港在住のコーディネーター氏である。彼女は中村祐人選手の奥様とも親交が深く、昨年末には黄大仙のクリスマスパーティーにも顔を出し、その模様を私に伝えてくれたりしている。文字となって表れる内容は、実は取材した中のほんのわずかな一面にすぎず、記事に直結するわけではない数多の情報がその裏にはある。彼女が伝えてくれる内容は記事にはならずとも、確実に私の血肉となり、中村祐人選手を追い続け、書き続ける私の貴重な原動力にもなっている。

私が中村祐人選手の記事を初めて書いてから、早いもので一年以上が経った。その間、春、夏、そして冬と三回のインタビュー記事を書き、また試合の観戦記やトレーニング取材記なども届けてきた。取材、そして執筆作業は大変な労力を必要とするが、それでもこうして書き続けていられるのは、やはり中村祐人という希代のフットボールプレーヤーが私を含めたファンに送り続けてくれるプレーとその人柄の魅力のゆえであろう。

今回、中村祐人選手と共に歩む人々を取材し、彼がいかに多くの人たちに希望や喜びを与えているのか、それと同時に彼がいかに多くの人たちに支えられているのかも知ることができた。私にとって、それは中村祐人を中心に据えたチームであり、そのチームが日々、絶え間ない努力によって運営するプロジェクトでもあるように感じた。この「The team Yuto」と「Yuto project」(勝手に名付けて失礼!)を世に発信していく喜びを今後のモチベーションに変えて、今回のインタビュー企画の筆を下ろすこととする。

松本忠之