【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

王者広州恒大がまさかの苦戦!中超開幕!

当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。

また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。

Jリーグの開幕と時を同じくして、中国でも今季の中超が開幕した。すでにACLが始まっていたため、ACLに出場している、いわゆる「中超BIG4」については公式戦を見てきたが、これをもっていよいよ全チームが登場する。昨季は広州恒大北京国安が最終節まで優勝決定がもつれ込むデットヒートを繰り広げてくれた。果たして、今季はどんなリーグ戦が展開されるだろうか。

今季も広州恒大が1番の注目であり、また優勝候補であることは変わらない。リッピ監督が退き、その後任にカンナバーロ監督が就任。またジラルディーニョ、ディアマンティというイタリア代表クラスの選手は去ったが、今季はリッピ監督が視察したブラジルからアランとグラールが加入(アランは怪我で離脱中)。これでエウケソンとレネ ジュニオール含む外国人アタッカー陣はすべてブラジル人選手に。イタリア伝統の守備にブラジルの個人技を融合させた、まさにスーパーチーム。開幕戦は俄然、注目が高まった。

その広州恒大、開幕の相手は昇格組の石家庄永昌。開幕から相手が昇格組でしかも広州恒大のホーム。これは大量得点での勝利で、中超の厳しさを石家庄に教える絶好の機会!と思いきや…

なんと試合はアウェイの石家庄が先制。前半18分、今季加入したベネズエラ代表のマリオ ロンドンが30m近いロングシュートを叩き込んだ。これには広州恒大のサポーターも度肝を抜かれたことだろう。しかし、そこは王者。ピッチ上では焦りは見せない。

すると前半終了間際のロスタイム、PA内でエウケソンのパスを受けたグラールが同点ゴールを決める。「前半のうちに追い付いておく」という、前半に先制されたときの鉄則をきちんと果たして後半へ。

だが、開幕戦の固さからか、後半広州はなかなか追加点が奪えない。センターからサイドからFKから、あらゆる攻め口からゴールを狙うが石家庄もゴールを割らせない。これは、昇格組の石家庄が開幕戦でホームの王者広州から貴重な勝ち点1か!?と思われた後半ロスタイム。

最後の最後にゴールネットを揺らしたのは82分からレネに代わって入った于漢超。サイドでドリブル突破したグラールが折り返した絶妙なクロスに于が頭で合わせて値千金の決勝ゴール。辛くも広州恒大が王者の威厳を守った。

それにしても、開幕戦から広州恒大が昇格組相手にあわやホームで引き分けという試合。今季、中超は波乱含みの面白い展開になるかもしれない。