ただの2連勝ではない!「Kを破っての」価値ある2連勝!
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。
また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。
第1節では出場4チームがすべて勝利したいわゆる「中超BIG4」。第2節は山東と広州富力が負けてしまったが、広州恒大と北京国安は勝利し2連勝を飾った。広州恒大はレベルがひとつだけ群を抜いているため2連勝も頷けるが、北京の勝利は格別だ。なぜなら、広州恒大ほどの戦力ではないうえに、第2節ではKクラブを破って2連勝を飾ったからだ。
この日、ホームに水原三星を迎えた北京はボディコンタクトの激しい水原のサッカーに負けることなく、がちんこ勝負を挑む。よって、カードが多数、退場者も怪我人も出す荒れた試合となったが、後半、デヤンがワンチャンスをものにして見事なゴールを決めた。しかし、得点後は同点に追い付こうとリスクを冒して攻め込んでくる水原に対して防戦一方となってしまった北京。それでも、水原がカード2枚で退場者を出したことが終盤に効いてきて、北京は最後の最後でゴールラインを割らせない。センターに人数をかけてがっちり守る北京に対して、水原もミドルシュートで崩しにかかるが、シュートは枠を捉えることができず。最後は6分ものロスタイムを守り切り、北京が勝利した。
ただの2連勝ではなく、苦手としているKクラブを破っての2連勝。これは大きい。もちろん、水原のホームでは実力差からして圧倒的不利になることが予想されるが、今日のようながっちりした守備を貫き、デヤンの一発にかければ、引き分けに持ち込むことは十分可能だ。水原に対して1勝1分の戦績で終えることができれば、決勝トーナメントが見えてくる。
次はいよいよ首都北京に浦和レッズを迎える。Kの壁を破った北京。次はぜひ、Jの壁を破ってほしい。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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