中国代表躍進の好影響か?スーパーカップ
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。
また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。
2月14日に行われる中国サッカー協会スーパーカップ。昨季リーグ戦王者の広州恒大とカップ戦王者の山東魯能が対戦する。
開催地は中立地である杭州市であり、しかも2月14日は間もなく旧正月を迎える中国。旧正月といえば、13億人の人口を擁する国内で帰省ラッシュが起こる大混雑時期。サッカー観戦どころではないだろうという予測もあり、用意されたチケットは2万枚。会場である杭州市黄龍スタジアムの収容人数は5万人のため、半分以下のチケットしか用意されていないことになる。それだけ、主催の中国サッカー協会も観戦の客足は伸びないと踏んだのであろう。
しかし、その2万枚のチケットは完売状態であることがわかった。5万人の収容に対して2万枚が完売であるなら追加販売すればいいと思うが、そういうわけにもいかないのがお国事情。特に一ヶ所に集中するイベントはスポーツであれコンサートであれ、公安局に事前申請が必要。2万枚のチケットで事前申請した場合、収容人数を減らす場合は問題はないが、増やす場合は簡単ではない。安全や警備上の問題があるからだ。ましてや、大人数のイベントには単なる安全上の問題だけでなく、政治的な問題(イベントにかこつけて反政府運動が行われるなど)も含めて警戒が必要とあれば、観客の増加変更が簡単にいかないのもうなずける。今回のスポンサーであるフォード社も2万枚のチケットで契約を結んでいるのだから問題はないだろう。
それにしても、この注目度はなんだろうと考えたとき、やはり、中国代表のアジア杯での躍進が原因だろう。代表の活躍でサッカーへの注目度が高まり、さらに代表に多くの選手を送り込んでいる両チームの対戦とあって、チケットが売れているのだろう。素晴らしい状況だ。ぜひとも、素晴らしい試合を見せてほしい。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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