広州恒大の食指は外国人選手だけではない!
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
広州恒大がフランス代表のヴァルブエナ獲得に失敗したと昨日書いたが、広州恒大は何も外国人選手だけを狙っているのではない。
財政難、降格、給与遅配…泣きっ面に蜂状態の大連で唯一の中国A代表選手…佳祺。彼こそが広州が狙っている中国人選手だ。すでに広州は大連に同選手を売る気があるのかどうか、照会したという。大連の回答は、4000万人民元(約7億6千万円)。広州は検討中だという。
もっとも、この価格は第1回目の照会であって、この価格そのままで成立するとは限らない。報道によると、大連は同選手をすぐに売る気はないが、とはいっても財政難。貴重な資金源であることも事実。そこで、最低でも3000万人民元(約5億7千万円)を下回る値段では売る気はないとされている。大連がここまで強気に出られるのも、彼が大連において唯一の代表選手であり、そして91年生まれとまだ若いことも理由のひとつだという。
佳祺はフランスのル・マンで2シーズンにわたってプレー経験がある将来有望選手。身長191cmのMFだ。2010年に19歳でル・マンの下部組織に入団すると、翌年にはトップチームへ。11/12シーズンは23試合に出場して3ゴールを挙げている。帰国後、大連に所属するも今季は中甲(J2に相当)に降格。この将来有望な若手が来季どこでプレーするのかは大連サポーターにとっては一番気になるところ。そこへ、国内随一のビッグクラブである広州恒大が声をかけてきた。ある意味、自然な流れかもしれない。
果たして、広州は3000万4000万人民元もの移籍金を支払う準備はあるのか。
注目だ。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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