馬云(ジャック・マー)氏が再び話題に…2000万元で
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「勝ったらボーナス2000万元(約3億2千万円)」
ACLベスト8で、Wシドニーと対戦する前に広州恒大オーナーの馬云氏が打ち出した勝利給だ。だが結果はアウェイゴールの差で敗北。ボーナスは支払われなかった。
しかし、その後、メディアではこのボーナスが何かと話題になり、いろいろな報道が飛び出した。その中で、「中国サッカーは馬云の無茶に応えきれず」というものが少なからずあった。「馬云の無茶」とは、「無茶ぶり」という日本語に近いニュアンスで、2000万元という破格の勝利給に対する皮肉でもある。
馬云氏はこれに反論。「無茶?私は中国サッカーに対してまだ何もしていないのに、無茶ぶりも何もない」。40年の人生で初めてスタジアム観戦したと先日のACLベスト8の試合後に語っており、馬云氏はクラブオーナーではあるものの、つい最近までほとんどクラブにもサッカーにも関わってこなかった。それだけに、サッカー界に対する無茶ぶりとメディアに書かれて反論したのだ。
さらに、お金で選手を釣るやり方は古い、と指摘されると、「中国サッカーがお金でどうにかなるとは思っていない。だが、お金がなければよくなっていかないことも確かだ」と語り、サッカー界への投資は必要という見解を示した。
中国では国民の自国サッカー(代表もクラブも)への関心がまだまだ薄い。そういう意味では、社会的に注目を集める馬云氏のような人物を通してでも、サッカー界が注目されることはいいことだと思う。
今後も、馬云氏にはぜひとも中国サッカー界に積極的に関わってほしいものだ。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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