いよいよ育成に本腰?高校入試科目にサッカー取り入れ
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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く
ワールドカップは世界中で盛り上がるが、本大会に自国が出場しているのはわずか32ヶ国にすぎない。
もしも、日本代表が予選で敗退していれば、日本国内での盛り上がりはかなり低いだろう。
その現象が中国では顕著だ。
「中国サッカーはだめだ」
「オリンピックは強いよ。でもワールドカップはだめだな」
「アジアの中ですら勝てないなんて。13億も人口がいて、サッカー協会は何をしてるのか」
サッカーに関するネガティブ思考は一般中国人に蔓延している。
ナショナルチームを強くするには、育成年代から強化する必要がある。
今回優勝したドイツしかり。
また、お隣日本でも、連続してワールドカップに出場できるのは、中田や中村のあとにも、本田や香川など、タレントが育ってきているからだ。
遅まきながら?
中国でも育成に力を入れ始めて数年になる。
中国サッカー協会は本腰をいれて、地域サッカーや学校教育の現場でのサッカー強化に取り組んできたし、有名どころでは、アジアチャンピオンの広州恒大がサッカースクールを設立して取り組んでいる。
そしてこのたび、首都である北京市が新たな取り組みを始めようとしている。
それは、小中学校の体力テストにサッカーを取り入れるという試みだ。
さらに、高校入試の際の体育実技試験には、選択肢としてサッカーとバレーボールを追加する予定という。
どちらも2年以内に取り入れる計画だ。
いずれも、決して専門的なサッカーの育成ではないが、裾野を広げるという意味では大きな一歩である。
とにかく、若い世代がボールを蹴らなくては始まらないからだ。小学校の体力テストにサッカーを取り入れることにより、サッカーに魅了されたり、ボールを蹴ることに楽しみを見出す少年が出てくれば、それがその後に続いていくということは十分にありうることだ。
2018年ロシア大会。アジア予選のためのチームづくりはとっくにはじまっている。
中国はアジア予選を突破できるのか。
それとも、今の青少年が大きくなるまでワールドカップ本大会はお預けなのか。
まずは、ロシア大会のアジア予選に注目だ。
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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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