【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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ブラジルW杯からロシアW杯へ向けての「日本代表4大要素」

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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く

「負けていい経験だったと言っている日本人がいたが、負けたことがいい経験にはるのは、次に同じ失敗を繰り返さなかったときだ」

オシム元日本代表監督の言である。

ブラジルW杯を終えた日本代表。

オシム監督の言を借りれば、次とはロシアW杯だ。

では、今回のW杯を終えて、次に向けて、日本代表はどう進化していくべきか。

個人的に考えてみた。

ロシアW杯の日本代表は以下の4つの要素を強化することに集中していいと思う。

1、組織

2、勤勉

3、献身

4、俊敏

「日本のサッカー」を追求すべきだと考える。

では、日本のサッカーとはなにか。それは、日本人という民族のフィジカル、メンタルの特徴を生かしたサッカーだ。

1、組織

メッシやクリスティアーノイブラヒモビッチルーニースアレスなど、個人でゴールや試合を決めてしまうことができるスーパーな選手がいない日本は、組織で戦うしかない。さらに、決定力不足に関しては、フランスW杯のころから「世界の舞台で」決定力を持つストライカーは出てきていないが、いまだに高いレベルでは解決していない。ザックはそれを「決定力がないなら、チャンスをさらに多く作る」という対策で解決しようとした。これは、ある一定の解決を見出しているように思う。なぜなら、ザックジャパンは2列目の岡崎、本田、香川が最も多く得点しているからだ。組織とは全員で攻めて、全員で守る。日本はこの部分をさらに伸ばしていくべきだ。

2、勤勉

監督の指示に忠実に従う。これは日本人にとっては当然のことだが、世界の他国では当然ではない。

監督の指示に忠実に従うことのよさは、当然、監督の戦術をきっちりとピッチで表現すること。監督と選手の信頼関係の表れでもある。監督が素晴らしい戦術眼を持っており、それをピッチで表現すれば勝利する可能性は高まる。日本代表は財源も他国に比べて豊富で、年俸は世界的に見てかなり高い。さらに5大会連続でW杯に出場していることもあり、極東の国の監督になることへの抵抗感は以前よりも薄れているようだ。素晴らしい監督を招へいし、その監督に対して選手は勤勉にプレーする。日本の強みだ。

3、献身

とにかく走る。労を惜しまない。これも日本人の特性だ。

同じく、他国では適度に手を抜いたり、極端なところでは報酬の多少によってプレーを変えたりする。それに対して、日本人選手はとにかく必死にプレーする。走る。これでいいだろうという妥協を許さない。さらに、そういう献身性を支えるだけのスタミナもある。今回のW杯でも選手の中には「相手よりも走ること」をポイントに挙げていた選手がいた。献身性への考え方はまじめであり、今後も続けていくべきだ。

4、俊敏

全員守備、全員攻撃、さらに献身的に走り回るチームのひとつひとつのアクションスピードが極めて早い。

こうなれば、すごいことだ。

俊敏というと当然スピードということだが、日本人は確かにスピードがある。しかし、素地としてのスピードだけではなく、プレースピードをさらにあげていく必要があるように思う。オシム監督も監督当時よく語っていたが、トップスピードで走るだけでなく、トップスピードで走りながらいかに正確にプレーできるか。それが大事だ。

ただ単に俊敏に動くだけなら他国でもできる。しかし、俊敏に動きながら正確性の高いプレーをする。それが大事だ。

時期監督は今のところ、メキシコ人のアギーレ氏も候補にあがっているという。

メキシコ人のフィジカルは日本人に近い。ともあれ、日本人のフィジカルやメンタルを活かす路線を継承し、発展させてくれる監督がほしい。

ブラジルでの2敗1分という結果を「あれがあったから」と言えるように。

4年後の戦いはすでに開始している。

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小松英之(こまつひでゆき)

サッカーコラムニスト。

サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。

【略歴】

静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。

【観戦経験】

英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシーマンチェスターC。

リーガ:バルセロナ

セリエ:ユベントス、ローマ。

ブンデスニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV

欧州CL:バルセロナベンフィカ

【中国Cリーグ】

中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。

08年 Cリーグ武漢光谷の日系企業スポンサー募集担当。

08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。

09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。

※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。

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