リッピ監督がJチームを分析「日本のクラブは…」
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※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
広州21横浜 ACLグループリーグ最終節
結果は、果たして…で終えた昨日の記事。
結果は21で広州の勝利。グループトップで決勝トーナメント進出を決めた。
試合後、リッピ監督は会見でこんな風に述べている。
記者「今日はカウンターが冴えていたが、偶然か?戦術か?」
リッピ「日本のクラブはポゼッションが好きだ。我々はポゼッションは争わない」
つまり、偶然や戦術というよりも、Jクラブとの試合ではごく自然にそうなるとの見解だ。Jクラブの特徴をわかっているから偶然とも呼べないし、だからといって、ポゼッションしてくる相手に意識的にカウンターで対応したということでもない。
ということは、リッピ監督の中では「相手にボールを持たせてもかまわない」ということなのだろう。それでも十分に勝てる。そう踏んでいるように思われる。事実、上記と同じ質問に対する答えに「ここ数年対戦してきた日本のチームにはすべて勝ってきた」と述べている。それだけJチームとの対戦に自信があるのだろう。
(実際には昨季ACLグループリーグでアウェイの浦和戦を落としてはいるが)
それにしても、広州は王者の風格だった。
リッピの会見だけでなく、試合運びも、そしてサポーターもだ。
もちろん、アジアチャンピオンなのだから、名実共に王者なのだが、スタジアムに詰めかけた4万人の観衆からは「ホームで負けるわけがない」という自信と情熱にあふれていた。それに、サッカーを見る目も他の中超クラブサポーターとは一味違う。肥えているのだ。ほんのわずかなトラップミスにも大きな反応が出る。これだけ見る目が肥えているサポーターがいれば、選手も一つ一つのプレーに緊張感が出るに違いない。
ともあれ、予想通り広州がグループリーグを突破した。次の相手は同じ中超の山東か、タイのブリーラム。リッピ監督は史上初のACL中国ダービーの可能性にも「私は特にどちらがいい、ということはない」と冷静だ。だが、もちろん、中超ファンとしては、ダービーが実現してほしい。
そのためにも、今日、山東に期待!
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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