最終決戦にリッピ監督90分ではなく「95分間の準備を」
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※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
「私は、選手は95分間戦う準備をすべきだと思っている。95分間にわたり高い集中力を維持しなければならない。結果はその後、ついてくる」
広州恒大のリッピ監督がACLグループリーグ最終節を前に前日会見に臨み、このように語った。試合開始直後、そして試合終了直前、この時間帯は集中力が欠けやすい。そんな状況にどう向かい合うべきかを90分ではなく、95分という表現で表した。
一方の横浜FM樋口監督はこう語った。
「我々がグループリーグを突破するためには、明日は勝つしかない。背水の陣で臨む」
広州はキャプテンの鄭智が怪我で欠場する。これは痛い。広州は外国人選手ばかりが目立つチームだが、実はその中にあって、チームにバランスと安定をもたらしているのは、鄭智だからだ。これに関してリッピ監督は「他の選手は万全だ。今は誰を先発させ、誰をベンチスタートにするか、考えている」とだけ語り、余裕を見せた。
横浜の樋口監督には中国記者から「横浜FMは最近はゴールを決められていないが、明日はゴールのための具体策はあるのか?」「攻めに行くのか?それとも守備中心か?」などいろいろな質問が飛んだ。樋口監督は「相手ゴールから30メートル以内で最大限の力を発揮する準備ができている」「(攻撃と守備の比重は)一言でいうなら、バランスだ」と答えた。
また、「このグループは4チームすべてが勝ち点7で並んでいるが、これは実力が拮抗しているからか?」と聞かれると、樋口監督は「この4チームの中では広州が一番強いと思う。だが、他のチームがいいパフォーマンスを見せているから、こういう結果なのだろう」と広州を持ち上げることも忘れず、余裕が感じられた。
泣いても笑っても明日の一戦。
広州はホームでなら勝てると自信を見せている。鄭智の欠場は痛いが、それをカバーする戦力も兼ね備えている。
結果は、果たして…
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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