自信喪失…「アウェイは引き分けでいい」
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「アウェイは引き分けでいい」
これは、ACLが開幕したときの中国側の報道である。
北京が広島に乗り込んで戦う前の論調であった。
その根拠はというと、昨季北京はホームで広島に勝っており、ホームでなら広島に対して優勢である。だから、アウェイは引き分けで終えておけば、ホームで勝ち越せる…というものだった。
そして実際に広島でのアウェイ戦を11で終えた北京は今節、自信をもって首都に広島を迎えた。ホームでなら勝てる。詰めかけたサポーターもそう信じていたに違いない。
そしてそれは57分、61分のそれぞれのゴールで現実のものとなりつつあった。20で北京がリード。この時点で私も勝利を確信した。それまでの試合の流れと、ホームであることを考えれば、追いつかれることはないだろう、と。
だから、67分に広島が1点を返しても、「まぁ1失点はあるだろう」とまだ余裕があった。逃げ切ることを考えた。北京の選手交代を予想したり…していたら、なんと、あっという間に同点にされてしまった。これには北京サポだけでなく、私も茫然。しかも、広島の2点とも決してきれいに決めたというよりは、泥臭いゴールだったため、防げたのではないか…という思いもあり、なんとも消化不良な茫然自失であった。
かくして、試合は22で終了。
一言でいうなら、ACLは、そしてJチャンピオンは、そんなに甘くない…それを思い知らされたゲームだった、ということだ。
だが、まだチャンスはある。
最終節はアウェイでFCソウルと厳しいことは厳しい。だが、チャンスがある限り、あきらめてはいけない。
この「精神的には敗戦に等しい」引き分けが、負の影響にならなければいいが…
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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