メッシがいないとバルサはどれだけ弱くなるのか?
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その原因はただひとつ。メッシだろう。
ファーストレグでは怪我から復帰したばかりで本調子からかけ離れていた。そしてセカンドレグでは出場すらなかった。
メッシがいないバルサは欧州を勝ち抜けない。
バルサのメッシ依存がひどすぎる。
メッシひとり抜けただけで、これだけ違うか?
様々な声が聞こえてきそうだ。
だが私が思うに、メッシがいなくなって大幅に戦力が下がるというのはもちろんだが、その他に、メッシがいないことが対戦相手に与える影響もあると思う。
リーガの下位チームは別として、欧州CLのBEST16に勝ちあがってくるような強豪チームなら、「絶好調メッシのバルサ」と「メッシ不在のバルサ」では、メンタルはかなり変わってくるだろう。
たとえば、絶好調のメッシを迎えるなら、試合の戦術としてまずは「メッシをどう抑えるか」を考える必要がある。そのために、選手、戦術、試合プランなどが変わることだってある。特に、スタジアムがカンプノウならなおさらだ。
それが、メッシ不在、もしくは事前のスカウティングで「メッシ不調」とわかれば、それだけで試合に臨む姿勢が変わる。メッシ対策にそこまで気を遣う必要もないということだ。
まして、欧州CLで準決勝に上がってくるような強豪なら、「メッシ不在(不調)のバルサなら、恐るに足らず」という強気なメンタルになってもなんら不思議はない。つまり、メッシはいるだけで、出場するだけで、すでに多大なプレッシャーを与えることのできる存在だということだ。それは、欧州CLのミラン戦を振り返ってみればわかる。
今季の欧州CLBEST4でドイツ勢がスペイン勢に大勝したことから、「時代の趨勢がスペインからドイツへ移った」とする論調も聞かれるが、それはまだ今季だけでは計れないだろう。やはり、来季、そのまた来季と、継続性があってはじめてそう言えると私は思う。
その意味では、バルサとレアルはドイツ勢に敗れはしたものの、来季のCLが今からすでに楽しみだ。特に、準決勝で07という屈辱的大敗を喫したバルサに。メッシが、バルサが、このままで済ませるはずがない。
欧州CL決勝は5月26日英国ウェンブレースタジアム。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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