UAE戦でのザック監督の采配に隠されているのは…
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
小松英之の連載がブログで紹介されました!
ザック監督は「イラク戦のメンバーの見極め」と「できるだけ多くの選手を使う」ことを事前にコメントしていた。
テストマッチとはいえ、結果が伴うほうが、もちろんいい。内容を重視するのは当然だ。
つまり、昨日の試合で考慮すべきことは、
1、内容
2、結果
3、イラク戦のメンバーの見極め
4、できるだけ多くの選手を使う
であった。
しかし、ザック監督の采配を見ていて思ったことは、きちんと「サポーター」のことも考えているな、ということである。先発起用選手と選手交代にそのあたりの「配慮」を感じた。
ライト層も含む「見る側」にとって、昨日の試合はどうだったか。
まず、インテルに移籍後、テレビCMなどで爆発的に知名度をあげた長友が怪我で無理をさせられない状態であった。
そして、代表の中でも絶大な人気を誇る本田と香川については、元々フル出場はさせないつもりだったと予測される。
そこで、本の売り上げで知名度抜群の長谷部が、クラブで試合に出ておらず、試合勘を取り戻してほしいという希望から、フル出場させることをザック監督は試合前に宣言していた。(しかし、実際には試合前夜に考えが変わり結局前半だけの出場となったのだが)
一番驚いたのは、岡崎の先発落ちであろう。
4231のフォーメーションで戦うなら、岡崎、本田、香川という3人は絶対的なメンバー。しかし、ザック監督は岡崎をはずして清武を入れた。
清武は結局フル出場を果たしたが、後半のメンバー交代を見て、なるほど、と思った。45分だけのプレーで役割を終えた香川に代えて、岡崎を投入したのだ。
テストマッチでたくさんのメンバーを試すとなると、当然、レギュラー以外をたくさん使うということになる。しかし、それは同時に、特にライト層からすれば、「知らない選手が出てきた」ということになる。もちろん、シビアな勝負の世界。そこにこだわっていては勝てないが、しかしながら、スポンサーがいてこその日本代表であることも事実。ましてや、テストマッチなら、公式戦では犯せないリスクを犯せる。(だからこそ、試合の前に「テスト」がついている)
そういう意味から、岡崎を後半に持ってきて、後半メンバーの見劣りを少しでもカバーしたのではないだろうか。さらに、結局は変更されたが、長谷部キャプテンもフル出場していたら、たとえ香川が抜け、本田が抜けた後半でも、代わって入った選手が岡崎(香川と交代)、中村憲(本田と交代)とメンバーの見劣り感はそれほど大きくはない。
レギュラーには無理をさせず。
そして多くの選手を起用する。
さらに、見ている人にもしっかり満足してもらう。
そして、結果(10で勝利)を出した。
内容については…選手のコメントがすべてを物語っている。
さぁ、イラク戦。
この試合はただ「勝ち点3」あるのみ。
見ている人の満足度も、「勝ち点3」によってのみ、満たされる。
<筆:小松英之>
BEE Football Spiritは「上海をサッカーの街にするプロジェクト」をサポートします!