【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

ついにあの大物が協会から離脱!

昨日報道された電撃的なニュース。

中国サッカー界のドンこと謝亜龍が協会から離れることになった。

国際大会で次々と結果を出してきた中国サッカー女子に比べて、男子サッカーは低迷の底を極めている。2010年南アW杯アジア予選は3次予選で敗退し最終予選にも残れず、また地元開催となった北京オリンピックでも1勝もできずグループリーグ敗退。ACLではCリーグを代表して出場した長春と北京がともにグループリーグ敗退。国内には、選手や監督云々を超えて中国サッカー協会へ激しい批判の矛先が向けられた。

その中でも、批判の真っ只中にいたのが中国サッカー協会副主席の謝亜龍だ。すべてのスポーツ協会は「国家体育局」という政府組織の元にある中国では、協会の会長というのは体育局のお偉いさんが勤めるのが通例で、実務を取り仕切るのは副主席以下だ。中国サッカー協会では事実上、謝亜龍が実務を取り仕切っていたといっても過言ではない。

結果が出ない状況にも強気な発言を繰り返し、副主席の座を決して譲ろうとしなかった謝亜龍だが、今回はどうやら「お上」からの圧力がかかったと推測される。

というのも、昨日開かれた会議で発表された謝亜龍が協会副主席のポストを離れる理由は「国家行政管理幹部学院」へ赴いて研修を行うというもの。研修はあながち嘘ではないだろうが、これは事実上の解任と見てもいいだろう。面子を保つ中国文化らしく、決して「解任」とは言わず、別の理由を設けてもっともらしくそのポストから離れさせたというところであろう。

昨日の会議はたったの10分。当の本人・謝亜龍が自ら司会までこなし、自らの進退を継げた後、後任の南勇副主席をしっかりとサポートし、まずはオリンピックの総括をきちんと行ってほしい、というメッセージを残して早々と終了したそうだ。オリンピックの総括を一番しないといけないのはあなたではないのか!と言いたくなるが…

オリンピック前のCリーグ第14節を観戦したときのこと。

ハーフタイムに客席で、ひとりの男が「謝亜龍下課!」(謝亜龍は下がれ!)と書かれた大きなボードを両手に持って練り歩いていた。そのうち、この男に賛同した多くの観客が一体となって「謝亜龍下課!」と声を合わせて叫んでいた。まるであのときの叫びが届いたかのような電撃的な今回の退任劇であった。

世論が政治に反映されないこの国で、サッカーは少しは民主的なのであろうか…

筆者紹介:

小松英之(こまつひでゆき)。静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。中国のプロサッカーリーグであるCリーグの観戦多数。

また、中国女子サッカー代表の監督を務め、現在Cリーグの強豪・山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは、家にも行ったことがあるほどの仲。同コーチは今年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。

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