【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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勝負を分けた疑惑の3点目 ドイツVSポルトガル

編集:中国サッカー魂編集部

Euro 2008準々決勝、ポルトガルvsドイツ。試合はドイツが3-2でポルトガルを下し、準決勝進出を果たした。

試合開始直後から激しいプレスをかけるドイツ。誰が見ても「そのペースでは後半に運動量が極端に落ちるだろう」と思うくらい激しく相手陣内から高い位置でプレスをかけていた。まるで前半で試合を決めてしまうのだといわんばかりのハイペースである。

一方のポルトガルはグループリーグと同じようなフラットな入り方であった。C・ロナウドへのマークは相変わらず厳しく、その他の選手もドイツの的確なポジショニングと激しいプレスによってボールキープはできるものの、なかなか決定的なチャンスは作れない。

試合は前半から動く。

ドイツは22分、シュバインシュタイガーのゴールで先制すると、26分にはクローゼがFKのボールを頭で合わせ追加点を挙げた。

この日のドイツは恐らく前半から飛ばしていって先制点を取り試合を有利に進めようという戦術であったと思われる。後半運動量が落ちても仕方がない。それでも先制点を奪う。前半はドイツが20と理想的な展開で終えるものと思った40分過ぎ。

それまでまったく目立っていなかったC・ロナウドの見事な突破から最後はヌーノ・ゴメスが決めて21。トラップひとつで相手を完全に抜き去り、シュートまで持っていくC・ロナウドのスピードと技術はさすがとしかいいようがない。ワンプレーで試合の流れを変えるとはまさにこのことだ。前半を20で終えるのと、21で終えるのではその差はかなり大きい。しかも前半ドイツはかなり飛ばしていた。後半に運動量が落ちるのは明らかだ。

ポルトガルの巻き返しが予想された後半。まさにその流れになった。

後半開始早々ドイツは悪質なプレーで2枚のイエローカードを受ける。明らかに前半とは動きが違う。ポルトガルの早い動きについていけなくなり始めている。ポルトガルの猛攻がはじまる。流れとしては、ポルトガルが同点に追いつくのは時間の問題とも思われた。

しかし61分、ドイツはFKのチャンスからバラックのヘディングシュートが決まり31とリードを広げた。

スコラーリ監督は副審に「押してたよ」とジェスチャーで抗議していた。

確かに、バラックはヘディングをする直前に、マークについていたポルトガルDFを押していた。主審は恐らく見えていなかったのであろう。見えていれば、明らかに混戦のもつれからではなく、故意に押したことがわかるはずだ。しかし、判定はノーファール。ポルトガルは気を取り直してゴールを奪いに行くしかない。

スコラーリ監督はナニ、ポスティガと選手交代で攻撃陣を厚くし同点を狙うが、ドイツも守備を固めてなかなかゴールを割らさない。試合終了間際の87分に途中交代のポスティガがゴールを奪ったが、試合は32で終了。ドイツがBEST4進出を決めた。

破壊力のある攻撃陣のポルトガルと、堅守のドイツという試合を予想していたが、終わってみれば32でドイツが勝利。前半から飛ばして先制点を奪い試合を優位に進め、セットプレーから2点を奪ったドイツの試合巧者ぶりが目立った試合であった。

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