「広州恒大が秒読み段階で息の根を止められた!」中国誌
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。
また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。
ACLグループH 第4節 鹿島アントラーズ(H)21広州恒大
ロスタイム弾で敗れる。
中国王者の広州恒大がアウェイの鹿島に乗り込んで迎えたACLグループリーグ第4節。11のドローで終わるかと思われた試合は、最後の最後にドラマが待っていた。鹿島にとっては首の皮一枚つないだ勝利。広州恒大にとっては地獄だった。
11。後半ロスタイム。アウェイなので、勝ち点1が取れれば上出来。広州はすでに3連勝して勝ち点9。この引き分けで勝ち点10。これでグループリーグ突破は確実で、あとは首位通過を目指して…と勝ち点勘定までしていた矢先の出来事だった。柴崎のFKから高崎のゴール。ゴールとともにタイムアップ。広州ファンからは悲鳴が漏れた。
この敗戦に中国メディアの新浪スポーツは「広州恒大が秒読み段階で息の根を止められた!」と報道。後半ロスタイムの失点の動画付だ。
だが。
広州は何もあわてる必要はない。あくまで勝ち点は9でグループ内での優位は変わらない。WシドニーとFCソウルが勝ち点5で並んでいて、鹿島は3だからだ。もちろん、あと2試合、油断はしてはならないが、慌てることはないのだ。あと1勝すれば確実にグループリーグは突破できるし、Wシドニーとの試合はホームで戦う。願わくば、最終節までもつれ込みたくないから、次節、アウェイのFCソウル戦で勝ち点1を取ってまずはグループリーグ突破を決めたい。そのうえで、最終節のホームWシドニー戦で勝ち点3をゲットしてグループリーグ首位通過。これが理想のシナリオだ。もちろん、FCソウル相手にアウェイで勝ち点3取れば、理想以上だが…
ともあれ、慌てることなく。中超でも今季初黒星を喫した。ACLと合わせて公式戦2連敗。この状況から抜け出すために、まずは、中超第5節、ホームの遼寧戦で勝利を。
松本忠之(まつもとただゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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