リッピが会見「私が広州の総監督だ」
リッピ監督が会見を開き、来季の体制についてコメント。これでやっと状況が明確になった。
元イタリア代表のカンナバーロが監督に内定していたことはすでに触れたが、リッピの進退で中国メディアはいろいろな憶測を飛ばしていた。リッピ本人は今季最終節で優勝を決めた会見にて「テクニカル・ディレクターとしてチームに残る」と語っていた(と報じられた)が、それは実際には名誉職のようなものでイタリアに帰国してほとんどクラブには関わらないのでは?との憶測もあった。
昨日行われたリッピの会見で明らかになったのは、リッピが総監督。カンナバーロは現場監督という役割分担であった。リッピいわく、半年に一回しかイタリアに帰れない環境では現場指揮官を続けるのは難しいとの判断から、ただし、クラブは去らずにかかわり続ける、しかも中国から完全に身を引くのではなく、2ヶ月に一回のペースでイタリアに帰国できるような体制を考慮した結果、毎試合ベンチに座って指揮を執る役割をカンナバーロが担い、リッピ総監督はシーズン前のチームづくりや大事な試合、国際大会などの場には現場におもむき、試合は関係者席から見る、という体制になったとのことだ。
カンナバーロ新監督も「リッピだから信用してやってきた。リッピに言われたら、断る理由は何もない」と二人の信頼関係をのぞかせた。広州で新たに始まるイタリア人指揮官による新たな体制。広州は来季、以前のような圧倒的な強さを見せられることができるだろうか。
注目だ。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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