もうひとつの広州が大躍進の引き分け!
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10月26日にも優勝が決まる可能性がある広州恒大。
このクラブに注目が集まる一方、もうひとつの広州が今季は大躍進している。
広州をホームタウンとするもう一チーム、広州富力だ。第28節現在、ACL圏内の3位をキープ。残りはあと2節。ACL出場の快挙なるか。
その広州富力は先週の第28節、3位の直接対決を戦った。相手は4位で今季ACLに出場した山東魯能。なんとも劇的な「動転劇」だった。
逆転でACL圏内に入るためになんとしても勝ちたいホームの山東。前半を20のリードで折り返すと、後半早々にもゴールを決めて30。もはやこの試合は山東の勝利で終わるだろうと多くの人が思っていた。ところが…
79分から広州富力の怒涛の反撃が始まった。
まずはCKから1点を返すと、89分に2点目を返す。そして、ロスタイムも4分が経過した、そのとき…最後は張賢秀がヘディングで決めてミラクルの同点劇。一方の山東は悪夢の同点劇。これにより、お互いに勝ち点を1ずつ分け合い、広州富力が51、山東が46となった。残るは2試合。広州富力が2連敗し、山東が2連勝すれば、まだ可能性は残されているが、山東にとっては厳しくなったことは確かだ。
対戦カードからしても、山東は苦しい。まして、29節で山東が勝ち、公衆富力が負けて、最終節に望みをつないでも、山東の最終節の相手は広州恒大なのだ。同じ年のライバルクラブでありながら、広州恒大のACLの日程を考慮して、広州富力がリーグ戦の試合日付に協力したこともある関係のよさもある。広州恒大は広州富力のために全力で山東を倒しにくる可能性が高い。
いずれにしろ、26日の第29節は優勝争いとともに、3位争いにも注目だ。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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