中国を愛したブラジル人ストライカーが涙のお別れ
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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く
「みんなは永遠に僕の心の中にいる。ありがとう」
万感の思いがこもった中国語がアンダーシャツに表示されていた。
広州恒大で4シーズンにわたってプレーしてきたブラジル人FWムリキ。
その圧倒的なスピードと決定力で、瞬く間に広州サポの心をわしづかみにしたと同時に、チームをアジアチャンピオンにまで導いてくれた。ACLで広州と対戦したJクラブのサポもきっと彼の名前を聞いたことがるはずだ。
Cリーグのカップ戦の第三回戦が行われた15日。
ハーフタイム時に行われたムリキの退団セレモニー。
マイクを渡されたムリキは、先述したアンダーシャツを見せながら語った。
「広州にきて4年。ついにみんなとお別れを言う時が来てしまった。僕はここで真のプロサッカー選手とは何かを学んだし、ここで息子と家族もできた。どこにいようとも、広州と中国を永遠に忘れない。みんなどうもありがとう」
こう言い終えると、涙を拭いた。
すでに同クラブにはイタリアからジラルディーニョが加入することが決まっている。
リッピ監督を迎えて、コンカ、ムリキという南米選手が退団し、ディアマンティ含めてイタリア選手が二名の陣容となる。急速に南米から欧州へとタイプをシフトさせている広州。果たして、チームはコンカやムリキの時代よりもさらに強くなるのだろうか。
今後はそこに注目していくと共に、中国と広州をここまで愛してくれたムリキの今後の活躍(カタールリーグに移籍)に期待したい。
ムリキ。
広州&中国に来てくれて、本当にありがとう!!
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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