ザックのパワープレーは悪くない?その理由とは…
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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く
ザックジャパンの選手でひとり。
解説者でひとり。
ザックがここ2試合で見せた、不慣れな「パワープレー」を評価する人物がいる。
ひとりは、本田。
「それだけ点を取りたいということ」と肯定的だ。
だが、これはもっともだ。もしも、選手が大会中に監督の采配を批判しようものなら、「本田がザック批判!」とマスコミに煽られて、炎上してしまうだろう。本心かどうかは別として、「ザック監督の采配をどう思うか?」と聞かれたら、選手としては批判などできるわけがない。だから、これはあまり参考にならないかもしれない。
一方、冷静な解説者の立場で肯定的な意見を出す人物がいる。
元日本代表キャプテン、宮本恒靖だ。
宮本いわく、パワープレーは何も難しい戦術ではなく、背の高い選手を前において、そこにロングボールを当てるだけ。あとはそこで競り勝ってシュートに直結させるか、セカンドボールを拾って攻撃を作り出すかであって、要するに手数をかけずにボールをいち早くゴール前に運ぶというもの。特別な準備や技術を必要とするものではないから、「ハーフナーや豊田を招集しなかった」としても、決してできない、あるいは選択肢として捨てるべきものではない、とのことだ。
ただ、ザック監督が「日本にはパワープレーをやる文化がない」と否定していたことから、「いまさら」感が出てしまっているのだが、それも、もしかしたら相手国への情報戦だとしたら…日本は空中戦はやってこない、と相手に思わせておいて、実はやる。ハーフナーや豊田を後半35分以降に投入したら、誰でも「空中戦だな」とわかるが、そうやらずに、実は「いざとなればCBの吉田を上げてパワープレー」という選択肢を隠し持っていたとしたら…
まぁここでそんなしがない推測をしても仕方がない。
パワープレーでも、日本らしいプレーでも、とにかくゴールを奪わなきゃ勝てないのだ。
コロンビア戦は勝利が絶対条件。
もう一試合の結果はもう気にしない。
とにかく、今日のコロンビア戦に集中だ。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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