なぜ?信じられない大敗が起こるのか…
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※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
欧州CLでバイエルンがホームで04でレアルに敗れた。
結果、2戦合計05で準決勝敗退。レアルが通算10度目の欧州制覇を目指して決勝進出を果たした。
昨季、バイエルンは同じく準決勝でバルセロナを大差(2戦合計70)で下して決勝へ進み、ドイツ勢対決を制して優勝している。なぜ、準決勝で、世界のトップレベルのクラブ同士の試合で、こうした大差がつくのか。サッカーはだからこそ面白いし、恐い。
昨日のバイエルンに関しては、ホームで4失点。優勝候補筆頭のバイエルンに何が起こったのか。やはりポイントはセットプレーだろう。セットプレー時の、ラモスの驚異的な強さだ。
前半16分。CKからラモスのヘディングでレアルが先制した。
1stレグを01で落としているバイエルンは、ホームで勝たなければならない状況だ。つまり、点を取りに行かなければならない。そんな状況の中、与えてはならない先制点をレアルに与えてしまった。セットプレーというのは、それだけ恐い。サッカーにおいて、格下が各上からゴールを奪うチャンスがあるのも、セットプレーがあるからだ(もちろん、レアルは格下と言っているわけではない)。それだけ、セットプレーというのは特殊であり、また重要な要素だ。
この時点で2戦合計02。バイエルンは3ゴール決めなければ勝てない。焦りが出たか。それとも、リーグ優勝が早々に決まって、どこかに安心感が生まれてしまったか。なんと前半20分にまたもセットプレーからラモスに決められ、03。いくらバイエルンがホームゲームと言えども、レアル相手に4ゴールあげるのは不可能に近いミッションだ。つまり、この時点で勝負あった。その上、34分にはクリスティアーノもゴール。2戦合計04。万事休す。試合終了間際にクリスティアーノが2ゴール目を決めて2戦合計05。
単純に2ndレグの流れを見ても、また2戦合計スコアで追っても、完璧にマドリーの勝利だった。それを決定づけたのは、セットプレー。そして、そのセットプレーで相手を沈没させたラモスのヘディングの強さだ。それが欧州CLベスト4のバイエルン戦で爆発した。そして信じられない大差がついた。そういうことだろう。
アロンソが決勝戦に出場できないのはかなり痛いが、しかし、決勝でもラモスのヘディングは相手にとって脅威。試合の流れに関係なくゴールが生まれるからだ。
決勝の相手はどこになるのか。
リスボンでレアルの10度目の優勝はあるのか。
楽しみだ。
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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