中超BIG4が挑む「日韓の壁」
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北京時間の今日と明日、ACLグループリーグ第5節が行われる。
中国プレミアリーグ(中国語で中超)のBIG4にとって、今節はグループリーグを突破できるかどうかに直接影響する非常に大切な試合となる。
チャンピオンの広州はアウェイでメルボルンと。
貴州はホームで川崎と。
そして、北京はホームで広島を迎え撃つ。
広州はアウェイ戦。もちろん勝ち点3が取れれば理想的だが、最悪引き分けでも十分だ。最終節ホームでの横浜戦も含めて、とにかく負けなければ、全北と共に決勝トーナメントに進めるだろう。
貴州は背水の陣。
今日の試合で敗れると、GL敗退が決定する。GLを突破するためには、2連勝するしかない。その第一戦が今日の川崎戦だ。絶対に負けられない戦い。今日ばかりは、広州よりも貴州に注目が集まる。
そして、中超クラブの存在感を示すために重要なのが山東と北京だ。この2チームが共にGLを突破すれば、広州いれて3チームが決勝トーナメントに進むことになる(だろう)。
今節はそのC大阪が首位の浦項と対戦する。もしもC大阪が浦項を破ると、今度は浦項を含めた3チームによる激しい2枠争いが生じる。山東は最終節にホームでのC大阪戦を控えているが、できるだけGL突破を確実なものにするためにも、今節のブリーラム戦は勝ち点3を取っておきたい。正直なところ、山東の実力では、たとえホームとはいえどもC大阪に確実に勝てるとは思えない。仮に、今節で浦項がC大阪を破り、山東が勝ち点3を取れれば、最終節はC大阪と引き分けでもGLを突破できる。GL突破を確実にするためには、C大阪からの勝ち点よりも、ブリーラムからの勝ち点のほうが計算できる。たとえ、アウェイ戦だとしても、だ。
そして北京。
このグループは4チーム全部が勝ち点1差でひしめく混戦状態。
北京はまさに「日韓の壁」に挑戦する。今節、ホームで広島戦。次節、アウェイでFCソウル戦。実はこのグループは、Cコーストが勝ち点6、その他日中韓の3チームが勝ち点5で並んでいるのだ。北京にとってはまさに「日韓の壁」。これを打ち破らない限り、上へは進めない。
次節のFCソウル戦はアウェイであることを考えると、非常に重要なのは今節のホーム広島戦だ。ちなみに、アウェイでの広島戦は11で引き分け、勝ち点1をもぎとっている。昨季も同じカードだったが、昨季北京はホームで広島を下している。それに続いて今季のアウェイ戦でも負けなかった。自信はついている。勝ち点3を取るのは至上命令だ。
これまで、中超チームはACLで厚い「日韓の壁」に阻まれてきた。決勝トーナメント進出のためには、日韓のクラブから勝ち点を取らなければならないからだ。北京はまさにそれを象徴する最後の2試合となった。
いざ、日韓の壁を打ち破る戦いへ!
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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