モイーズ監督約束は果たすも香川ベンチスタートは決まっていた!?
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欧州CLのBEST8。
マンチェスターUはホームでバイエルンとのファーストレグを戦い、11で引き分けた。今季の両者を見ていれば「ユナイテッドが善戦した」といえるだろう。
試合前日。
「シンジは構想に入っている」と語っていた通り、モイーズ監督は香川を起用した。しかし先発ではなく後半開始時から。試合がはじまって、すぐにその理由が判明した。
モイーズ監督は明らかな「格上」との戦いに、ホームであるにもかかわらず、前半はポゼッションは捨ててディフェンシブに戦うことを選んだ。確かに、ホームといえども、前がかりになればやられる可能性が高い。前半で先制点を取られることは、この試合そのものを難しくしてしまうだけでなく、アウェイゴールを早々に献上することにもなる。そのリスクを避けたのだろ。経験豊富なギグスを先発で起用したのがそれを象徴していた。
果たして狙い通り、前半を00で終えたモイーズ監督は後半勝負に出た。ギグスに代えて香川。ユナイテッドは先制点を取りにいく。そして後半13分。セットプレーから待望の先制点。この時点で「もしかしたら、いけるかも」と多くのユナイテッドサポーターが思ったことだろう。だが…
やはりチャンピオンは甘くなかった。
そのわずか9分後には同点に。試合はそのまま終了した。
同点に追いつかれるまではモイーズ監督の構想通りだっただろう。ポゼッションを捨てて、先制されるリスクを減らす。そして後半勝負。そういう戦術なら、確かに前半は香川ではない。前半ギグス、後半香川という采配はまさにこの試合のモイーズ監督の戦術を象徴する選手起用だった。
次はアウェイでのセカンドレグ。
ユナイテッドが勝ち上がるためには、勝ちが必要で、引き分けだったとしても、スコアレスではアウェイゴールで敗退する。つまり、点を取りにいかなければならない状況だ。とすると、香川先発の期待が高まる。経験も豊富だ。
果たして、ユナイテッドは奇跡を起こせるか。
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筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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