マンUなぜCL勝ててリーグ勝てない？ - 【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」（コモンズ出版）著者のブログ

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香川がフル出場した昨日のCLシャフタル・ドネツク戦。

香川自身は「納得していない」試合だったようだが、チームは１０で勝利してグループ首位で突破した。

CLではレアル・ソシエダ、レバークーゼンと、決して弱くないチームとの対戦があったにも関わらず無敗。しかし、リーグでは6勝5敗4分の9位。すでに昨季の負け数と同じ敗戦数を喫してしまった。

なぜだろう。

あくまで個人の見解だが、リーグ戦序盤の組み合わせが他チームの心理に有利に働いたのではないか。

開幕戦のスウォンジー戦こそ４１と大勝したものの、第2節ではチェルシーに引き分け、第3節ではリバプールに敗戦。第4節ではクリスタルに２０で勝利するも、続く第5節のダービーでまさかの１４大敗。さらに第6節はホームでWBAに１２で敗れる。この時点で2勝3敗1分。序盤から強豪との戦いが続いたとモイーズ監督は嘆き節だったが、事実、監督が代わり、序盤の成績が振るわなかったことにより、プレミアの各地チームは「今年のマンUは今までと違う」「勝つチャンスは十分にある」「監督が代わって一年目の今こそ、マンU倒すチャンス」とマンUに対する恐怖心が薄れて、自信をもってプレーできるようになったのではないだろうか。

その一番の例が第14節のエバートン戦で、この試合、１０で勝利を収めたエバートンは、マンUのホームでマンUから勝利を収めたのは実に41年ぶりという。「オールド・トラフォードでマンUに勝利する」ということが「できなくて当然」だった他チームの監督や選手の心理に、「今季ならいける」と思わせてしまったのではなかろうか。

もちろん、マンUだって、かのマンUである。ただただやられっぱなしというわけではない。だからこそ、押さえるべきところはきっちりと押さえているのではないか。それがCLで、試合内容は（レバークーゼンとの２試合を除いては）いいものとはいえないが、きっちりと結果を出しているのではないか。

香川が出た試合は不敗、もしくは香川が出ていても負けた試合は、香川がベンチに下がってからやられている、ということで、香川不敗神話なるものが一部の日本人サポーターの間で起こっているようだが、その是非はともかくとして、後半戦、リーグでもしっかりと結果を出すためには、やはり香川もひとつのキーとなる。最近のリーグ戦を見ていると、中盤での組み立てを行わず、サイドに振って、クロスを入れてゴールを狙うという、単純なパターンが多いような気がしてならない。それを解消したくて、モイーズ監督は香川をトップ下で起用するようになったのではないか。しかし、残念ながらまだ完全に機能していない。

とにかく、リーグ戦で結果が出ていない以上、戦い方に変化を加える必要がある。そして、香川もトップ下で出場したならば、ぜひともゴールがほしい。

そう、ドルトムント時代のように。

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筆：小松英之　ツイッターはこちら

小松英之（こまつひでゆき）

サッカーコラムニスト。

サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。

【略歴】

静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一（当時）、静岡学園などの試合を見て育つ。Ｊでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。

【観戦経験】

英プレミア：マンＵ（香川在籍時）、チェルシー、マンチェスターC。