中国が日本サッカーにあこがれる理由
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AFCが「アジア以外でプレーするアジア選手MVP」を発表し、長友が選ばれた。昨年は同じ賞を香川が受賞しており、なんと日本人選手が2年連続で受賞した。
世界に通用するスタープレーヤーがいる。
これが中国人が日本サッカーに憧れを抱くなによりの理由だ。
中国人選手でも欧州でプレーする選手はいる。しかし、マンUやインテルというビッグクラブに所属出来る選手はまだなく、またそういった選手が活躍してA代表が世界の強豪と渡り合うというステップまで中国がたどり着くにはまだまだ時間がかかるだろう。
映画の世界なら、古くはブルースリー、今ではジャッキーチェンなど、世界的に活躍するスターが出た中国。しかし、サッカー界ではまだそういう存在はいない。サッカーは世界で最も人気のあるコンテンツ。だからこそ、その分野でお隣の国から世界トップレベルで活躍するスーパースターが輩出されたことに、素直に憧れを抱く。
同時にそれは、自国への強烈なまなざしにもなる。
その厳しさがあってこそ、成長できる。
岡田監督が杭州を辞任した際、その模様を伝えるネットニュースに対して、またサポーターの間からは、感謝の言葉が多く寄せられたという。それはほかでもない、岡田監督が杭州に、中国にもたらしたものが、確実に素晴らしいものであったからだ。せなければ、成績的には振るわなかった2シーズンを終えた監督に、温かい言葉をかけるわけがない。実績が出なかったにも関わらず、「なにやってんだ」「辞めて当然」という意見よりも、「岡田監督ありがとう」「中国サッカーのために貢献してくれた」という意見が多いのだ。これもまた、中国サッカーが日本サッカーに敬意を抱いている何よりの証拠だ。
「アジアのレベルが上がっていることを示すためにもアジアの代表として今後も頑張ります」
長友が受賞に際して発したコメントだ。
まさにその通り。
香川、長友の受賞は、日本だけでなく、確実にアジア諸国に影響を及ぼしている。
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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