日本代表02で敗戦はOK?
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※セルビア戦をつぶやきます。
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昨日の記事に私は、「引きまくって01で負けるくらいなら、攻めまくって03で負ける方が、課題やその後が見えてくる。そういう試合だ」と書いた。そして結果は、02。試合内容を加味したうえで、このスコアを分析してみる。
まず、ひとつわかったことは、コンフェデのブラジル、イタリア、メキシコレベルだけでなく、アウェイではセルビアレベルでも通用しないということだ。セルビアレベルという言い方には注意書きが必要だ。セルビアが弱いという意味ではない。セルビアは欧州内でも弱くない。だが、ベルギー、クロアチアはこのセルビアを破ってW杯本大会に出場してくる国であり、日本はグループリーグでこのレベルの欧州チームと戦わなければならないということだ。
さて。
すぐにではないが、変化は必要だろう。
香川がマンUで出場機会が増えれば変わるというようなものではない。
ただ、ここまでこのチームを作ってきたのだから、選手を入れ替えれば変わるという簡単なものでもない。そこが、ザック監督の手腕の見せ所だろう。これまでのベースの上で、どんな変化を加えれば、本大会で上位を狙えるのか。もっといえば、南アのBEST16以上を狙えるのか。
それにしても、昨日は「ミドルは打たずに崩そう」という共通認識でもあったのだろうか?あまりにもミドルが打てる時に打たないものだから、そんな風に思ったくらいだ。ミドルを打たずに、あれだけ中央を固めてくる上背があり屈強なDFを崩せるだろうか。実際、この試合、日本は崩せなかった。
パスワークと俊敏性で崩してゴールを決めるこれまでのやり方は貫けばいい。それは日本の武器だ。だが、それだけを貫いていては通用しないということは、これでわかった。では、その武器を活かすために、その他に何をするべきか。単純に自分の得意技を繰り出しても通用しないなら、単純に繰り出さなければいい。繰り出し方を変えればいい。繰り出し方にバリエーションを加えればいい。
W杯まで、もう強化試合は多くない。
次のベラルーシ戦では、さっそく「変化」を見せてほしい。
「変化をつけようとする試み」を見せてほしい。
でないと、来年の本大会で「なんだ。一年前のコンフェデと同じ戦い方をして、それで負けたな」になりかねないだろう。
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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