ガーナ戦を終えて初めて知るグアテマラ戦の重要性
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ガーナ戦を31の快勝で終えて、年内の代表ホームゲームは終了した。
この9月にグアテマラ、そしてガーナとホームで戦ったわけだが、2試合目のガーナ戦を終えて気付いたことがある。それは、1試合目のグアテマラ戦の効果が実はとても効いていたということである。
どういうことか。
グアテマラ戦を前にくどいくらいに言われていたのは、コンフェデ+ウルグアイ戦の大敗。その原因となったDFの崩壊、ということだった。
しかし、考えてみれば、ブラジル、イタリア、メキシコ、ウルグアイと、世界の強豪と戦ってきたわけだ。負けて当たり前の相手である。失点が多いというのはその通りで、一部DFの致命的なミスなどがあったことも確かだが、何も日本代表の危機のように捉える必要はなかった。本番は来年6月のW杯である。それまでに修正すればいいのだ。選手も「やり方を変える必要はない」「自分たちの信念を貫くだけ」とコメントしていた。
そんな中、臨んだ試合がグアテマラというのがよかった。
格下。日本が勝利を収めるには格好の相手であったし、しかも30というスコアができたこともよかった。もしも1戦目がガーナだったら、31という昨日のスコアだったかどうかはわからない。やはり、1戦目でグアテマラ相手に快勝し、周囲を(ある程度)黙らせ、自分たちも「しっかり結果を出した」というメンタル的な安定感を得てからのガーナ戦。だからこそ、ガーナ戦でも変なプレッシャーを感じずに戦うことができたのだ。
また、もう一つの収穫は森重の存在だ。
FWの柿谷や大迫、工藤、斎藤ばかりに目が行きがちだが、この2試合で森重がDF陣に融合出来てきていると確認できたことが大きい。もちろん、世界の強豪相手にはまだ未知数だが、343への適応も含めて、栗原、伊野波以外に計算できるDFが出始めたことは大きな収穫だった。
さぁ。
次は10月の欧州遠征だ。10月11日にはセルビアと欧州で戦う。強豪だ。アウェイで強豪と戦う。これこそ一番いい強化だ。
来年のW杯へむけて、ザックジャパンの挑戦は続く。
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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