グアテマラ戦唯一の収穫とは…
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※日本代表戦を小松英之がつぶやきます。次は9月10日(火)のガーナ戦!
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昨日の記事で私はこう書いた。
「21や32というスコアでの勝利ではなく、10、20、30といったスコアで勝利することが今夜のテーマだ」
ツイッターにも書いたが、正直、ここまでグアテマラが弱いとは思っていなかった。もう少しやってくれるだろう、と。事実、本田も試合後のコメントで、相手を気遣いながらも「勝って当たり前の試合」と言っていた。
それでも、テーマとしての「無失点」、そして3得点という数字を出したのだから、当たり前とはいえ、しっかり結果を出した。
そう、実はこれが大事だ。
大量失点を理由にとにかくメディアに叩かれていた日本代表だが、ある選手は「点が取れなければ決定力不足と騒がれ、点を取られればDFの崩壊と騒がれる」とコメントしていた。つまりは、どんな状況になっても批判の的となるのが日本代表というコンテンツだ。唯一、常に勝利を挙げつづけない限りは。だが、日本の世界での位置を見たときに、強豪と対戦すれば負けるのは当たり前。つまり、常に勝利を挙げ続けることはあり得ない。
とすると、年がら年中、何かしらの批判にさらされて当然なのだ。
ただし、いつまでのひとつの課題で批判され続けると、ネガティブになる。それは、周囲だけではない。代表そのものも、だ。監督、選手、スタッフがメディアの批判をどれだけ真に受けているのかはわからない。しかし、ずっとひとつの課題を言われ続けることが、サポーターも含めた集団としての「日本代表」によくないことは明白。
ゆえに、コンフェデから続いていた「大量失点」を仕切りなおす必要があったのだ。そう、まさにグアテマラは、仕切り直しにはもってこいのチームだった。
もちろん、グアテマラ相手に無失点を達成したところで…という声が今度は上がる。事実、某辛口評論家の方もツイッターでそのような内容をつぶやいていた。だが、それでもなんでもいいのだ。仕切り直しには、「事実」が必要である。なにはともあれ、一度は無失点を達成した。大量得点を許さず、逆に大量得点を奪って勝った。この「事実」こそが仕切り直しを実現させるのだ。
さぁ。
仕切り直しは達成された。
今度こそ、「本当に課題が修正された」と言わしめる絶好のチャンスだ。その相手はガーナ。遠い日本でどこまで本気で戦ってくるかは分からないが、強豪であることには変わらない。
偶然の産物とはいえ、グアテマラ、そしてガーナというマッチアップの順番は、日本代表に「仕切り直し」→「課題修正の達成」という道筋を示してくれている。
あとはやるだけ。
ガーナ戦は9月10日だ。
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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