豪州戦のポイントはロングボールではない?
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
小松英之の連載がブログで紹介されました!
いよいよこの日を迎えた。
ヨルダンに負けてから、この日が日本のW杯出場を決める日として、新たに注目を浴びてきた。「史上初のホームでW杯への切符を手に入れる」という話題と共に。
相手はもちろん、同グループのライバル・オーストラリア。すでに多くのメディアで「空中戦」が報じられている。もちろん、試合のポイントは空中戦だろう。オーストラリアはそれを仕掛けてくる。日本がいかに対応するか。
ただ、ロングボールそのものがポイントというよりは、ロングボール後のルーズボールこそが、ポイントであると私は思う。もちろん、前線からの守備でパスの出所を押さえることは大事だし、体をしっかりぶつけて、相手に空中でのボールコントロールを失わせることも大事だ。
だが、どうしたって、ロングボールは入れられる。一本もロングボールが入らないなどということはありえない。ましてや、空中戦はオーストラリアのストロング・ポイントなのだから、常に空中戦に勝てるとは限らない。
だからこそ、大事なのはセカンドボールだ。
オーストラリアの攻撃時、最初にロングボールを当ててくる前線の選手(恐らく名古屋のケネディだろう)は、そこでシュートをするわけではない。そこにあてて、こぼれたボールを拾い、そこからゴールを襲ってくるのだ。だからこそ、その最初の空中戦で相手にしっかりコントロールさせてしまってはいけないし、セカンドボールも豪州にばかり拾われると、相手の思う壺だ。
日本はCBが競って、こぼれだまをボランチが拾いに行くことになるだろう。ということは、ボランチが大事だ。しかも、セカンドボールをキープできたら、すぐに攻めに転ずる。その意味でも、長谷部と遠藤が大事になる。
史上初。
ホームでのW杯決定。
内容、スコアはある意味、どうでもいい。
ただただ、それだけが見たい。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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