「本田1トップ論」は必然か?
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小松英之の連載がブログで紹介されました!
一部メディアで「本田1トップ論」なるものが報道されていた。
その要旨は、
1、得点力不足の切り札
2、ポストプレー(前線への縦パスがきっちりFWに収まる)
3、李?前田?ハーフナー?固定されない1トップ
ということらしい。
だから、本田が1トップにふさわしい、と。
選択肢としてありかなしかで言えば、ありではある。
だが、今の段階でそれをやるのはどうだろう。
そもそもまず1、だが、これは何も1トップに限った問題ではない。負けたウズベク戦でも、岡崎、香川がゴールを決めれる瞬間があった。日本は絶対的ストライカーに頼って得点するのではなく、1列目、2列目が連動して多くのチャンスを作ってゴールするのだ。
2、は確かにハーフナーにとっては課題だろう。ウズベク戦はまったく前線に収まらなかった。コンディションか?それとも素質か?幸い、ハーフナーはフィテッセ(オランダ)でプレーするようになった。Jよりフィジカルの激しい欧州リーグで磨けば、まだまだ伸びしろはある。
それに、前田(磐田)ならもっとボールが収まるだろう。
李もフィジカルの厳しいイングランドでプレーし始めた。
今後の成長でいくらでもポストプレーが磨かれるはずだ。
そして3、の固定されない1トップということだが、これは選手の怪我やコンディション、そしてザック監督がまだまだ選手の見極めを行っている段階といえるだろう。だから、固定してないのが問題なのではない。
大切なことは、前田でも李でもハーフナーでも、誰が入っても「日本の攻撃」ができることだ。
だが、もちろん選択肢として本田の1トップはおもしろい。
特に、ウイング的な役割のサイドMFが充実している日本代表は、その戦力を生かすために、本田をあえて1トップに置いても面白いかもしれない。
香川は日本代表では左MFが定位置だが、ウズベク戦ではトップ下に入った。本田を1トップに押し上げ、トップ下に香川。その場合でも、サイドにはレギュラーの岡崎、レギュラーの実力を十分備える藤本、香川とC大阪でプレーしていた乾、そして新星・宮市と、タレントは豊富だ。
さらに、中村憲剛という経験豊富なトップ下もいる。
まぁ本田の1トップを基本フォーメーションにすることはないだろうが、試合の流れや展開によっては、そうしてみるのも面白いかもしれない。
ともあれ、FW陣は「本田1トップ論」が飛び出すことが必然と世間に思われないような成長を遂げてほしい。
<筆:小松英之>
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