香川召集の必要性はあるのか?
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小松英之の連載がブログで紹介されました!
香川がW杯3次予選ウズベク戦に召集された。
香川の所属するドルトムントはリーグ戦で好調を維持しており、香川は不動の攻撃的選手として活躍している。この週末の試合でも怪我から復帰していきなりのほぼフル出場。監督からの信頼も厚い。
一時はじん帯の怪我によりウズベク戦への召集が見送りになるかとも思えたが、週末の試合に出場したことでザック監督は香川の追加召集に踏み切った。
香川が追加召集される必要があるのかどうかが問われるのは、このウズベク戦が消化試合だからである。すでに日本とウズベクが最終予選進出を決めているから消化試合と呼ばれるわけだが、実はこの試合には重要な意味が隠されてる。
それはFIFAランクだ。
FIFAランクはその判断基準から当てにならないというのが通説だが、しかしこのFIFAランクによってW杯最終予選のシード権が変わってくるとしたらどうか。それも、FIFAランクの状況によっては、最終予選で日本がオーストラリアか韓国と同じ組に入る可能性があるとしたらどうか。
日本協会の見方はこうだ。
まずこのウズベク戦はFIFAランクに影響がある。日本がウズベクに負ければ、当然、FIFAランクが下がる要素となる。下がるとどうなるか。
現在アジア内でFIFAランクトップはオーストラリア。次いで日本。そして韓国と続く。日本は現在のランクでは第二シードという位置にあり、W杯最終予選の抽選で優先されるわけだ。少なくとも、この順位のままいけば、オーストラリアと同組になることは避けられる。
だが、ウズベク戦を落とすと、第二シードを韓国に取られる可能性が浮上するどころか、日本は第三シード以下に回り、しかも第三シードすら取れない可能性も0ではない。
そうなると、W杯最終予選でオーストラリアや韓国と同組になる可能性が出てくるのだ。
最大のライバルはやはりオーストラリアと韓国。
その他、もちろん中東勢も強いが、この2チームとはやはり直接対決は避けたい。
そういう思惑からすると、ウズベク戦は単なる消化試合ではなくなる。W杯最終予選の抽選を見込んだ大事な試合なのだ。しかもホーム。負けられない。
勝つためには得点を取るしかない。
しかし本田がいない。
そうなれば…
そう。つまりここで香川の追加召集の必要性が生まれてくるのである。
怪我からあけたばかりで、しかも移動してすぐに試合というスケジュール。香川が出場するかどうかは日本に着いてからのコンディションを見てザック監督が決めるのだろうが、出場するとしたら、香川に課せられた課題はただひとつ。
ゴールを奪うこと。
ゴールを奪うための決定的な仕事をすること。
それだけだ。
<筆:小松英之>
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