【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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【「呪縛」を乗り越えてつかんだアジア№1】コラム:クアットロディチ第十回(その2)

イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!

小松英之の連載がブログで紹介されました!

【コラム】クアットロディチ 第十回(その2) 

『「呪縛」を乗り越えてつかんだアジア№1』

 日本中が泣き濡れたパラグアイ戦。「自分がPKを止められなかったのが悪い」とチームメートをかばい、さらなる鍛錬を積んできた男が見事PKを全てストップし、勝利の立役者となった。過去の呪縛を次々と乗り越えてみせる日本代表。決勝の相手、オーストラリアは「あの」”カイザースラウテルンの悲劇”の因縁がある。前回のアジア杯準々決勝ではPK戦の末に勝利を収めたが、南アフリカW杯予選ではまたも敗北。しかもまた高さから押し切られた失点だったため、「何も変わっていないじゃないか」ということを印象付けてしまった。その最強の相手と最高の舞台で再びあいまみえた。

 緊迫した決勝戦は、承知の通り、李の一発で日本が10、アジア王者の称号を取り戻した。見事な戦いぶりを披露したザックJAPANだが、優勝にケチをつけるわけではないが、今大会、各国間にモチベーションの差があったのではないか、と思う。

 相変わらず協会内のゴタゴタが絶えず、大会中に2度も監督を交代することになったサウジアラビア(を含む中東勢)。彼らの潜在能力はまだまだこんなものではないはずだ。前者は莫大なオイルマネー、後者は巨大な人口を背景に躍進を続けるであろうカタール、中国も今大会はそれぞれベスト8、グループリーグ敗退だったが、今後も要注意の相手だ。 そして最も特筆すべきなのは、オーストラリア代表守護神、マーク・シュウォーツァーがコメントしていた、「(所属クラブである、プレミアリーグフルアム)チームがこのような状態の時に離れなければならないのは心苦しい。2つの場所を自在に行き来出来るどこでもドアのようなものがあればいいのに」という発言だ。

 フルアムは第25節終了時点で12位、と順位は危険地帯ではないものの、降格圏18位ウエストハムとの勝ち点差は5ポイント。油断は出来る状況ではない。これを考慮したのだろう。

 

 日本代表の欧州組選手を派遣するかどうかで当初はクラブが「その時期に選手がいなくなるのは困る」と難色を示すなど、やはり世界的にはまだまだアジアカップは「軽視されている」と言わざるを得ないだろう。オーストラリアは元々W杯出場権を考慮してAFCに転籍してきて、これが2度目のアジアカップ。W杯ほどのモチベーションを注げなくても無理はない。

 つまり、「現時点でのアジア王者」にふんぞり返らず、さらなる強化を進めていかないと、あっという間にアジアの勢力図は変わるということだ。

 

 AFCは大陸別加盟国が一番多い協会だ。9月からは2014年ブラジルW杯アジア予選も始まる。アジアカップタイトルホルダーという肩書きは何も保障してくれないという事を、肝に銘じておかなければならない。

 奇しくも次回アジアカップ2015はオーストラリア開催。間違いなく、彼らは「本気」でくる。

(完)

<筆者紹介>

中島雅淑 1983年 9月5日生まれ

19931996 地元の小学校のサッカー少年団でサッカーを始める。 当時は宇宙飛行士を夢見ていて「体を鍛えるため」という名目だったが、次第に魅力に取り付かれていく。

19961998 中学校のサッカー部に所属。 

1999- 高校受験とともに辞め、進学校だった事もあり、一時期サッカーから離れるも、プレーしなくなった事により、見る「目」が肥えてくる。 また、高校2年時にはアジアカップ2000が開催され、再びサッカー熱に火がつくようになる。 

2002- 大学のサークルでプレー。日韓W杯は全試合観戦。また「瑞穂陸上競技場」「豊田スタジアム」で名古屋グランパスの売り子アルバイトをしながら試合を観戦

2003- 大学中退して大阪へ 専門学校のフットサル大会のため体を動かす程度。テレビ局の関係でチャンピオンズ・リーグを定期的に観戦。

2006- 仕事の関係で東京へ プレーはしなくなるが、WOWOWに加入していたため、毎週リーガエスパニョーラを観戦。

2007- 地元岐阜に帰還。 FC岐阜が財政危機に陥っているという話を聞き、「地元のクラブを助けなければならない」という思いから、定期的にスタジアムに観戦に行く事になる。

2010- テレビ局の関係でプレミアリーグを見るようになる。

<エピソード>

嫌がる元カノを無理矢理瑞穂陸上競技場グランパス戦へ、 せっかくガストでいい感じで女の子と食事していたのに02/03のクラシコがテレビ放映されていたため、気がそっちへ行ってしまった実績あり。

波乱万丈な人生を歩む、だが東海屈指にフットボールを愛している27歳の男。

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