【小松英之試合レビュー】日本10カメルーン(グループE)
小松英之【連載】海を越えたピッチからの便り
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【小松英之による試合レビュー】
2010年6月14日 グループE 日本10カメルーン
岡田監督の采配が的中。
本田の決定力。
運を味方につけた。
これが勝因だったと思う。
まず、采配。俊輔を切って守備的布陣で臨んだ岡田監督。エトーをきっちり押さえ込んだ。そして、クロスを多用する攻撃。選手はサイドでボールを持つと、早めにクロスをあげた。それを繰り返す。DFとGKの間に出すというコンセプトも徹底。それによってカメルーンにほころびが出た。本田がフリーでボールを受けたのだ。
次に、本田の決定力。
あれは決めて当たり前、という人もいるだろう。しかし、その当たり前を決めてこれなかったから、日本代表は万年「決定力不足」と言われてきたのだ。その流れを本田が断ち切った。冷静にトラップし、決めた。その落ち着きぶりはさすがである。
そして、運。
終盤はいつ同点にされてもおかしくなかった。ゴールポストを叩いたカメルーンのシュートもあった。詰めが甘かった。確かに疲労はあったかもしれないが、最後の詰めの部分でまだ足りない。運が良かったからカメルーンにゴールが生まれなかったと考えるべきだ。オランダではそうはいかない。
それにしても、世界が驚く番狂わせ。岡田監督と選手たちはやってくれた。それはとりもなおさず、ドイツ大会で欠けていたもの、そう、「団結」がもたらした勝利だった。
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筆者紹介:小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。中国語教師。龍飛中国語会話スクール名誉講師。サッカー専門サイト「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。その他チェルシー、マンチェスターC、ユベントスなどの観戦経験あり。
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海シンハや武漢光谷といったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。
08年 Cリーグ武漢光谷のスポンサー募集窓口担当。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは家にも行ったことがあるほどの仲。張コーチは08年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。