反町監督最終戦で選手に「無視」される
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サッカー男子五輪代表は13日、1次リーグ最終戦でオランダと対戦し、0—1で敗れた。3戦全敗での幕切れ。しかしそれ以上に後味が悪かったのは最後の最後に指揮官と選手の間で完全に亀裂が生じていたことだ。
試合前。反町監督はこう選手に指示を出した。
「オランダはうまいから前からボールを取りにいかなくていい」
しかし、一部の選手がこれを無視。
本田圭は「オレは違うと思った。何人かの他の選手に“前からいって相手を圧倒しよう”って話したら、賛成してくれた」と証言した。
もちろん、すでにグループリーグ敗退が決定しており、自分達のやりかたでやってみたいという気持ちもあったのだろう。
しかし、指揮官である反町監督への敬意はあまり感じ取れない。
むしろ日頃から指揮官の戦術への不信が大きかったのではないか。
常日頃から指揮官の戦術への信頼があれば、試合に負けたときでも「戦術は間違っていなかった。自分達の力不足」と選手は自身を振り返る。そうすれば、少なくとも昨日のオランダ戦のように、指揮官の指示を完全に無視して、逆をいく動きをし、更にそれに他の選手が同意していた、などということは起こらないのではないか。
今回のオリンピックを通じて、反町監督の国際経験の不足なども指摘されている。オリンピックのような大きな国際舞台で指揮を取るだけの器がなく、それを選手も感じて今回のような行動に出たのか…
しかしいずれにしろ、多くの選手が試合後のインタビューで語っていたように、やはりあともう一歩のところで、選手個人の力で局面を打開することができないでいることも事実だ。
思えば中田英選手も
「サッカーの基本は1対1。どんなに戦術が良くても、1対1の勝負で負けてたら試合には勝てない」という主旨の発言していたことがある。
オリンピックは終わった。
次はいよいよ、2010年に向けて再出発である。