五輪代表にキング・カズやゴン中山を!
五輪代表は選択を迫られている。
3人まで認められているOA(オーバーエージ)枠で召集を決めていたG大阪の遠藤がウイルス感染症と診断され、五輪への参加が危ぶまれている。反町監督は、遠藤が招集できない場合、同枠を使わないことを明言した。
確かに、来月に迫った本番までに新たな選手が入り、短時間で五輪代表と融合するのは簡単ではない。反町監督はゴール付近でのフリーキック、左右コーナーキック、PKのすべてを遠藤に任せるつもりでいたようだが、それに代わるほどのキックの名手は今の日本では中村俊くらいしかいないのではないか。
しかし、だからといってOA枠をまったく使わないというのもどうか。
ブラジルはロナウジーニョとロビーニョを北京に送り込むという。アルゼンチンも、結局かなわなかったがメッシの召集を狙っていた。
ブラジルやアルゼンチンでさえ、これだけ本気なのである。もちろん他国との比較であれこれいうわけではないが、例えば代表戦や国際マッチの経験豊富な選手がOA枠で入ることによりここぞというときの勝負強さを期待できたり、チームの精神的な支柱としても期待ができる。OA枠の効果は単にプレーだけに現れるものではないはずだ。
こうなったら大胆起用で、キング・カズやゴン中山といったサプライズ召集はどうだろう。ベテランだから90分間使うのではなく、ピンポイントでゴールがほしいとき、相手にリードされ意気消沈しながらもとにかく攻めなければいけないとき、いろんな場面が想定されるが、そんなときにカズやゴンが出てきたら嫌でも盛り上がる。
いずれにしろ、五輪で勝つために、五輪代表を盛り上げるためにOA枠を有効に利用してほしいと願わずにはいられない。