コンカ効果?中超6節を終えて首位に立ったのは…
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。
また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。
先週末までで中超は第6節まで進んだ。
ここまではいわゆる「開幕ダッシュ」の時期だが、開幕前予想では例年通り、広州恒大と北京国安が引っ張り、それに追随するチームとしてACL出場の山東、広州富力、また中堅クラスの天津、貴州、江蘇など。さらにダークホースとしてトルシエが監督に就任した杭州緑城、また古豪復活の期待が高まる上海申花などが挙げられていた。
だが…首位に立ったのはなんと上海上港。同チームは元広州恒大のアルゼンチンプレーヤー・コンカの中超復帰ということで話題になったが、首位争いを演じるまでとは予想されていなかった。かくいう私も、まさか、という感じである。第4節、相手選手からタックルを喰らい、ふくらはぎを縫う大怪我をしたコンカ。試合開始わずか2分での負傷退場であったが、今節から復帰。すると87分にFKから見事な逆転ゴールをアシスト。さっそく存在感を示した。
それにしても、上海上港が首位というのはやはりコンカ効果であろう。確かに、広州恒大や北京国安はACLを抱えており日程に不利ではある。だが、その分、第1節と第2節は昇格組との対戦となるなど、協会から優遇策を受けてもいる。そういった「ACL優遇策」を受けていないチームとして、ここまで6試合で4勝2分という成績は素晴らしい。負けなしだ。ちなみに広州恒大が4勝1分1敗で2位、続いて北京が3勝3分で3位と続いているところを見ると、開幕前の予想に反して大健闘していることがよくわかる
果たして、いつまでこの高順位をキープできるのか。今季の中超を盛り上げている上海上港に大いに注目したい。
松本忠之(まつもとただゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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