失点されたことを評価?日本代表の壮行試合
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※小松英之による日本代表23名の解説を音声で聞く
いよいよ今週、W杯が開幕する。
とにかくぞくぞくする。あれだけ長い長いと思っていたW杯が、気がつけば、もうすぐそこに…
日本代表はどうか。
ホームのキプロス戦は別として、コスタリカとザンビアの2試合で「本当に良かった」と思えることがあった。それは、勝利したことではなく、大久保がゴールを決めたことでもなく、香川と本田がゴールを決めたことでもない。
失点だ。
失点してよかった?そんな馬鹿な。確かにその通りだ。だが、奇をてらっているわけではない。
失点の仕方がよかったのだ。コスタリカにもザンビアにも先制点を奪われた。しかも、前半に。ザンビアにいたっては、前半で2点取られた。これがよかったのだ。
W杯の時期になると必ず出てくるデータがある。
それは、グループリーグで初戦に勝ったチームが、どれくらいの確率でグループリーグを突破するかというデータだ。確か、70%以上あったと思う。つまり、初戦を勝ったチームが圧倒的に有利にグループリーグを突破できる。南ア時の日本もこの70%以上に含まれている。
そしてもうひとつ。では、そのグループリーグ初戦で先制点を奪ったチームが勝利を収める確率。
こちらは数字は忘れたが、これも高かった。
つまり、初戦で先制点を取る→初戦を飾る→グループリーグを突破する
という図式がかなり高い確率で成立するということだ。だから、初戦の、しかも先制点が大事なのだ。
ということはもちろん、初戦で先制されないことが大事だということになる。
だから、ここ2試合、コスタリカとザンビアに先制されたことは最高によかったのだ。
はっきりいって、この2試合はW杯の試合に比べたら、結果はどうでもいい。内容だ。しかも、日本がW杯に臨むにあたっていろいろな準備をするための内容だ。そういう意味で言うなら、先制してくれたことで、日本代表には「本番では先に先制されないようにしなければ」という意識が強まる。この2試合で日本が先制していたら、今ほど「先制される」ことに危機感や注意を覚えなかったはずだ。
ともあれ、守備陣に課題があることは確か。
いくら先制したって、追いつかれて、逆転されたら意味がない。
コートジボワール戦。圧倒的に重要なのは、守備陣の出来だ。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている%color(red){「中超」}に統一いたします。%color(red){「中超」}は中国語の「中国超級聯賽」の略です。
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