ザック解任か、メンバー固定廃止か…
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
※ベラルーシ戦をつぶやきます。
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10月の欧州2連戦を2連敗で終えたザックジャパン。
個人的には、2連敗したことよりも、2戦ともゴールを奪えていないことのほうが重大な気がする。
たとえ2連敗でも、たとえばセルビア戦は21で負けたとか、ベラルーシもそうだが、日本もゴールを奪っているのに負けたではなく、無得点で敗れていることのほうが問題だ。
香川はセルビア戦後、「先制点」の重要性について語っていた。
それは、日本はセルビア戦で、(結果的にはベラルーシ戦でも)前半にチャンスを作っていたからだ。にも関わらず、ゴールが奪えない。そうこうしているうちに、相手に先制されてしまう。
ベラルーシ戦でも同じだった。立ち上がりから非常にいい流れを作っていた。相手のミスとはいえ、柿谷はGKと1対1の場面すらあった。しかし、ゴールは決まらない。そして、先制された。
2連敗よりも、無得点のほうが大きな問題なのである。
そういう意味では、私はザック解任論は適切ではないと考える。監督を代えて決定力が高まるわけではないからだ。もっとも、某辛口サッカー評論家氏の「ザック解任論」は、代表の緊張感のなさへの怒りから発せられているようだから、解任論を唱える目的が別のところにあるようだが…
また、メンバー固定もまだ許容範囲だ。
昨日のベラルーシ戦ではセルビア戦と同じスタメンだったが、それはザック監督が同じメンバーで結果を、つまりは勝ちに行くことを求めたからだろう。勝つためには当然ゴールが必要。つまりはゴールを狙いに行ったのだ。意図が明確だから、まだ許容できる。
ただし、選手交代についてはやはり疑問が残る。
乾と斎藤は結局この2試合で出場なし。
なんのためにドリブラーを召集しているのか、わからない。
ベラルーシ戦では、選手交代よりも、343のほうが、優先して試したいことだったようだ。狙いはわかる。しかし、機能しなかった。ザックはW杯本番のオプションとして、どこまで343を引っ張るのだろうか。
ともあれ2連敗という結果がザックと選手に突き付けられた。
11月はオランダと対戦する。
もう一試合はまだ未定だが、ベルギーの可能性が高いという。
いずれも格上。
そこで引き分け、あるいは得点を奪っての敗戦という試合を見せれば、まだまだ年内をポジティブに終わらせることができる。
もちろん、オランダに勝利!?という最高の結果の可能性がゼロではないだろうが…やはり、代表には現実だけでなく、夢も見せてもらいたいものだ。オランダとベルギーにアウェイで勝利して年内スケジュールを終えるという夢を…
まずは1ヶ月間、それぞれのクラブでの活躍に期待して…
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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