ミランとCSKAがいよいよクラブ間交渉
(小松英之が音声で振り返るメキシコ戦はこちらから)
連日報じられているように、本田のミラン移籍については、すでに本田個人とミランとの間では年俸や肖像権についてまとまっている。
そして残すはクラブ間交渉のみとなっていた。
そのクラブ間交渉がいよいよスタートする見込みだという。
CSKAのGMが地元メディアに本田の移籍交渉について、まとまりつつあることを告白。さらに、某イタリア紙では今週にも両クラブが本田移籍について話し合いを持つと報じられた。
だが、まだ楽観はできない。
以前のラツィオのときもそうだったからだ。
本田個人とラツィオは合意。しかし、クラブ間で決裂。だが、メディアはあたかも本田がラツィオに移籍することが決まったかのように報じた。
当時と今とで違うのは、本田の移籍金だ。
CSKAはラツィオのときは、移籍金について強気の姿勢を崩さず、結果、クラブ間交渉は決裂した。だが、今回は違う。本田の契約が残り半年となった。CSKA側は、本田を無料で移籍させるよりは、もちろん、移籍金を取って移籍させたい。そのため、ラツィオのときほどの強気ではない。
ただ、懸念されるのは、ミランの本田獲得への準備金が低いことだ。
CSKAもラツィオのときほど強気ではないとはいえ、あまりにも低い金額では、顔が曇ってしまうだろう。ミランとしては本田の契約期間終了まで待って無料で獲得できれば、これほどいいことはないのだが…
クラブ間交渉では、このあたりの両者の思惑が争点になるだろう。
果たして、ミランは今夏、本田を獲るのか。
CSKAはどこまで移籍金を下げるのか。
クラブ間交渉が順調に行くことを願うばかりだ。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
<お知らせ>
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
小松英之の連載がブログで紹介されました!
BEE Football Spiritは「上海をサッカーの街にするプロジェクト」をサポートします!