事前交渉から本格交渉へミランと本田
(小松英之が音声で振り返るメキシコ戦はこちらから)
一部メディアによると、本田の代理人がミランの事務所で同クラブとの交渉を行ったという。これまでは、電話中心の交渉だったが、いよいよ双方がテーブルに着いたということか。だが、移籍はまだまだ楽観できない。
まずはロビーニョの放出だ。
どうやら、ロビーニョ本人はサントス移籍後の年俸減額を受け入れる模様だという。ただし、移籍金に関しては、ミランが当初の要求を下げる姿勢を見せているとは言うものの、まだ明確にはなっていない。
次に、本田の移籍金だ。
たとえ本田の代理人がどれだけミランと話そうとも、それは本田個人とミランの間にすぎない。最後はミランとCSKAの話し合いだ。ここが実現しなければ、移籍も叶わない。
そのCSKAは本田移籍を見越して、トップ下にミラノフというブルガリア人選手を獲得した。これも、本田放出の準備か。
しかし、ミランには本田を0円で獲得したい意向があるようだ。つまり、あと半年待って移籍金がかからない状態での移籍。CSKAは果たして、それを嫌って、移籍金を下げてでもこの夏に本田を放出するのか。それとも、ミラン以外のクラブの可能性を探り、移籍金は釣り下げないのか。
思えばラツィオのときも、個人間は合意できたものの、クラブ間で破談した。今度はミランである。同じ形で破談するには、もったいなさすぎる。
なんとか、ミラン本田誕生に向けて、クラブ間も含めて、いい方向に進んで欲しい。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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