【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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『天皇杯をもっと面白くするために』【コラム】クアットロディチ

イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!

小松英之の連載がブログで紹介されました!

【コラム】クアットロディチ 第二回 

天皇杯をもっと面白くするために 』

日本の全てのフットボールクラブが、NO1の座を懸けて戦う、天皇杯。日本最高のトーナメントは毎年記憶に残る戦いが繰り広げられている。しかし筆者はこのトーナメントには大きな改革が必要だと考えている。

 筆者が在住している関係上、FC岐阜を例にとってみよう。 FC岐阜は2010年の天皇杯、初戦でホームで栃木SCと対戦したが敗北、姿を消した。しかし注目したいのはそのトーナメントを勝ち上がった場合のヤマだ。

 

 対戦相手を見ていくと、ガンバ大阪が控えていた。サポーター、特に大阪在住経験のある筆者にとっては楽しみだったのだが、問題は会場が「万博」となっていたことだ。 ただでさえ格上となるJ1クラブ相手に、よく言えば熱心な、悪く言えばガラのあまりよろしくない!?関西人サポーターが大挙する(例え話。どんなクラブであれ、アウェーは分が悪いということだ。)万博で四面楚歌の中戦う。勝ち目はほぼないのではないか。そんなことを考えたものだ。

 結局、対戦することなく、「G大阪×柏」というカードが実現。G大阪はベスト8まで勝ち残った。

 

 もうひとつのケースも考慮に値する。 ベスト8では「FC東京×福岡」という対戦カードがあり、延長戦の末、FC東京が勝ち名乗りを上げたが、会場は埼玉県の熊谷。

 

 実質、FC東京のホームである。交通の便が非常にいい関東なら、サポーターすぐに行ける距離だが、福岡のサポーターは空路や新幹線でまずは首都圏まで出た後、電車移動を強いられる事になる。仮に長距離バスなら一日がかりの大仕事だ。

 

 日本という国家は中央集権となっており、Jのクラブも関東に半分あるという事実がある以上、致し方のないことなのかもしれないが、これでは公平さは保てない。

 

 つまり、ここまでJリーグ創設からJ1のクラブが全て天皇杯を掲げているという点から考えても、「アップセット」という、トーナメント本来の面白さがある意味では失われていると言えよう。

 そこでだ。 天皇杯が元来はイングランド最古の公式戦、FA杯をモデルにして考案されたという。 イングランドにはFA杯以外にももう一つ「カーリング・カップ」というカップ戦があるが、この大会には、必ず「下のカテゴリーに属する側、あるいは順位が下のクラブのホームで行う」というレギュレーションがある。なるほど、下部カテゴリーのクラブが上位まで進出してくる理由もうなずける。 天皇杯には高校や大学のチームも参加するため、このレギュレーションをそのまま当てはめることは難しいかもしれないが、例えば、「両チームの本拠地間を直線距離で結び、その中間地点にあるスタジアム」などとしてみてはどうだろうか。

 前述のFC東京×福岡のケースなら神戸あたり、といった具合だ。日本のように「国土が狭く、交通機関が発達している国」なら十分可能なハズだ。 

 J2のクラブが経営危機に苦しみ、Jリーグが経営を管理していかなければならないという状況に陥っているケースがしばしばあるが、天皇杯は優勝賞金以外にも準決勝に進出すれば順位賞金が与えられるし、入場料収入も計算できる。

 

 下部カテゴリーのクラブが上位進出すれば、収益面でも大きなメリットが見られ、また、J1のクラブは「面子が傷つけられた」として、ますます精進するはずだ。日本サッカー界の発展、という点でも検討の余地はあるだろう。

 アップセットがあれば、天皇杯はもっと面白くなるはずだ。

 

<筆者紹介>

中島雅淑 1983年 9月5日生まれ

19931996 地元の小学校のサッカー少年団でサッカーを始める。 当時は宇宙飛行士を夢見ていて「体を鍛えるため」という名目だったが、次第に魅力に取り付かれていく。

19961998 中学校のサッカー部に所属。 

1999- 高校受験とともに辞め、進学校だった事もあり、一時期サッカーから離れるも、プレーしなくなった事により、見る「目」が肥えてくる。 また、高校2年時にはアジアカップ2000が開催され、再びサッカー熱に火がつくようになる。 

2002- 大学のサークルでプレー。日韓W杯は全試合観戦。また「瑞穂陸上競技場」「豊田スタジアム」で名古屋グランパスの売り子アルバイトをしながら試合を観戦

2003- 大学中退して大阪へ 専門学校のフットサル大会のため体を動かす程度。テレビ局の関係でチャンピオンズ・リーグを定期的に観戦。

2006- 仕事の関係で東京へ プレーはしなくなるが、WOWOWに加入していたため、毎週リーガエスパニョーラを観戦。

2007- 地元岐阜に帰還。 FC岐阜が財政危機に陥っているという話を聞き、「地元のクラブを助けなければならない」という思いから、定期的にスタジアムに観戦に行く事になる。

2010- テレビ局の関係でプレミアリーグを見るようになる。

なお、特記項目として、嫌がる元カノを無理矢理瑞穂陸上競技場グランパス戦へ、 せっかくガストでいい感じで女の子と食事していたのに02/03のクラシコがテレビ放映されていたため、気がそっちへ行ってしまった実績あり。

波乱万丈な人生を歩む、だが東海屈指にフットボールを愛している27歳の男。

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