楢崎代表引退に思う「真のサムライブルー」
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「いい思い出もありますけど、悔しい思いもして、それも全部実になったので、そういう経験をいろんな選手に還元するべきだと思う」
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楢崎が日本代表からの引退を表明した。
俊輔、川口、そして楢崎。確実にひとつの時代が終えたことを感じる。そして、本田、香川、森本ら若手の台頭。まさに世代交代の感あり、である。
それにしても、楢崎こそ真の「サムライ」であると感じる。
日本代表はサムライブルーと呼ばれているが、楢崎の身の引き方はまさに「サムライ」そのもの。見事であり、美しい。
まだまだ選手としてプレーできるにも関わらず、日本の将来を考え、若手にも代表経験を積ませたほうがいいという考えも引退の裏にはあるようだ。
しかも、今回召集されたときも「リストからはずしてほしい」と原監督代行に言ったらしいが、新監督が決まっていなかったこともあり、「チームに迷惑をかけれないから」ということで、あえて引き受け、そしてこのタイミングで引退を発表した、ということだ。
このタイミングで?と思った人は少なからずいたはずだ。私もそう思った。しかし、ふたを開けてみればそれは、現在と将来の日本代表を考えての決断であったのだ。代表に対する責任感が半端ではないことを感じる行動である。
自分よりチーム。
個を解き放つことにより主眼を置く現代にあって、楢崎の決断と行動はまさに日本人のもつ伝統的サムライ・スピリッツだ。
楢崎選手、本当にありがとう。
そして、これからも所属クラブでサムライたるあなたのプレーを見せてください。
筆者紹介:小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。中国語教師。龍飛中国語会話スクール名誉講師。サッカー専門サイト「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。その他チェルシー、マンチェスターC、ユベントスなどの観戦経験あり。
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海シンハや武漢光谷といったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。
08年 Cリーグ武漢光谷のスポンサー募集窓口担当。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは家にも行ったことがあるほどの仲。張コーチは08年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。
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小松英之【連載】海を越えたピッチからの便り
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