【小松英之試合レビュー】ドイツ40オーストラリア(グループD)
小松英之【連載】海を越えたピッチからの便り
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【小松英之による試合レビュー】
2010年6月13日 グループD ドイツ40オーストラリア
初戦からきっちり実力を発揮したドイツ。
初戦の固さをぬぐえないまま試合が過ぎていってしまったオーストラリア。この試合を通して両チームを形容するならば、こういったところだ。
ドイツは前半26分までに早々と2ゴールを奪った。実際にはその2ゴール以外にも、決定的なチャンスが2つあった。つまり、前半だけで40になっていた可能性もあった。この2ゴールはいずれもドイツの右サイドから生まれている。
前半開始早々、オーストラリアもコーナーキックから決定的な場面があったが、決め切れなかった。あそこでゴールが決まっていたら、試合の展開は違っていたかもしれない。
それにしても、ドイツはさすがというしかない試合運びだった。伝統国というのは、このあたりがすでに違う。試合の入り方、試合を決めるポイントの見極め方を熟知しているのだ。
後半に入っても、オーストラリアは悪い流れを断ち切れない。
56分にはティム・ケーヒルが悪質なタックルでレッドカードを喰らい、一発退場。そのすぐあとには16番のバレーリが、これも悪質なプレーでイエローカード。追い上げなければならない後半に、退場者を出し数的不利になってはドイツに太刀打ちはできない。
67分にはミュラーが見事なフェイントからゴール。これで30。
69分に途中出場のカカウが決めて40。
ドイツW杯、そして今回のアジア予選で、日本はオーストラリアの強さを嫌というほど知ることになったが、その認識からすると、相手がドイツであるというのを考慮したとしても、「どうしちゃったの?オーストラリア」というような試合であった。次の試合ではチームの立て直しが必要だろう。
そしてドイツはグループ1位通過に向けて好調なスタートを切った。
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筆者紹介:小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。中国語教師。龍飛中国語会話スクール名誉講師。サッカー専門サイト「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。その他チェルシー、マンチェスターC、ユベントスなどの観戦経験あり。
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海シンハや武漢光谷といったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。
08年 Cリーグ武漢光谷のスポンサー募集窓口担当。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは家にも行ったことがあるほどの仲。張コーチは08年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。