ウズベクの「あの」戦術はジーコが授けたのか?
大事なホームで11の引き分けを演じてしまった。
内容は悪くなかったが、後半はやはり相変わらずの「決定力不足」だった。岡崎&興梠のオリンピック世代も決して悪くはなかったが、日本に勝ち点3をもたらすまでにはいかなかった。
さて、この試合。
ポイントはいくつかあろう。選手交代、ベンチ入り選手の是非など。
しかし、私がここであえて挙げてみたいポイント、それはずばり「試合開始直後からのウズベキスタンの激しいプレッシャー」だ。実はこれがジーコがウズベキスタンに授けた秘策なのではないか!?と思ってしまったのだ。
岡田監督はインタビューで
「少し悔やまれるのが、前半、相手が思った以上にプレッシャーをかけてきました。その時、少し憶病というか、相手の前でパスを回してバックパスという形が非常に多かった」と述べている。
ウズベキスタンは前半から俊輔に2枚ぶつけて徹底的にマークさせ、さらに攻撃時の起点となる遠藤&長谷部の両ボランチにも前半から激しいプレッシャーをかけていた。
さらに岡田監督の言葉。
「ウズベキスタンが前半からああいう(激しくプレスしてくる)戦い方をしたことは、今までありませんでした」
「ウズベキスタンは後がないので、スカウティングの段階では、前からプレッシャーをかけてくる可能性はあるとは聞いていました」
あくまで可能性はある…というところまでの認識だったようだ。つまり、そこまでの警戒はしていなかった。ウズベキスタンにしてみればしてやったりだろうか。はたまたジーコが…
結果的にウズベキスタンはこの戦い方で先制点を呼び込んだ。ホームで絶対に勝たなくてはいけない日本にとって、先制点を取られたことは大きな痛手だった。
しかし、私は前半で11に追いついたことで、これで試合に勝てる可能性が大きくなったと正直思った。ウズベキスタンは前半からあれだけ激しくプレスしてきたのだから、後半は絶対にもたない。足が止まる。あとは選手交代をきちんとやって、逆転ゴールを決めて、さらにとどめの一発を…
しかし、残念ながら後半に「決定力不足」を露呈して引き分けに終わってしまった。もしかしたらジーコは自身も一番頭を悩ませた「決定力不足」を逆手にとって、「後半足が止まってもいいから激しくプレスにいって先制点を取るべきだ。日本の決定力不足は深刻だ。我々の足が動かなくなってきても、そう簡単にはゴールは決められまい」などとアドバイスしたのでは…
まぁ疑心暗鬼はこのくらいにして、とにかく2試合で勝ち点4。結果だけがすべてのW杯予選。次節のカタール戦は、バーレーン戦のように再度、中東アウェイの地で勝ち点3をもぎ取ろう!!
筆者紹介:
小松英之(こまつひでゆき)。静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。中国のプロサッカーリーグであるCリーグの観戦多数。
また、中国女子サッカー代表の監督を務め、現在Cリーグの強豪・山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは、家にも行ったことがあるほどの仲。同コーチは今年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。
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