Yuto is Yuto.〜中村祐人の現在地〜 第一回 5 of 5
---入団会見は、沙田にあるクラブハウスで行われたのでしょうか?
中村「いや。クラブハウスから車で5分ほどのホテルで行われました」
---私は画像でしか入団会見の模様を見れなかったのですが、会場にはどれくらいのメディア関係者が来ていたんでしょうか?
中村「50人はいたと思います」
---それだけの数のカメラや記者を前に、緊張することはなかったですか?
中村「なかったですよ。というか、僕にはあまり質問が来ないことはわかってましたから」
---やはり、シソッコ選手への質問が多かったですか?
中村「そうです」
---中村選手は、広東語で冒頭のあいさつをしてましたね。
中村「まぁあれくらいは広東語でやります」
---その後は英語で?
中村「はい。そんなにたくさん話してないですけどね」
---シソッコ選手については、大学生のときにゲームでやっていたとコメントがありましたね。実際にそのシソッコ選手とプレーしてみた印象はいかがですか?
中村「やっぱり基本的なプレーのレベルは高いと思いましたね」
---そのシソッコとの共存は、ポジションも含めて問題ないですか?
中村「どうなるかはわかりませんが、まぁ問題ないと思ってます。それに一緒にやっていて、とてもやりやすいですしね」
---新シーズンの傑志SCのサッカーはどんな特徴があるとお考えですか?
中村「ボールを大事にしたいスタイルではありますね。ただし、個々のレベルが高いので、香港リーグでの戦いでは、個人の能力でどうにかなってしまう部分もあると思います。ただ、アジアの戦いとなると、また戦術も変わってくると思います」
---香港リーグでは個々の能力でいける部分もあるが、アジアの戦いとなるとそうもいかない。押し込まれる場面も増えてくる。そういう意味では、いろいろな戦い方を持っているべきなのでしょうか?
中村「はい。アジアでの戦いを想定した練習もやっているので、監督の頭の中にはあると思いますよ」
---実際に韓国遠征で韓国のチームとも試合をしました。スコアは別として、やはり韓国クラブのほうがレベルが高かったですか?
中村「僕が出たときは、互角の戦いができていました。まぁまだうちらはシーズン前だし、新メンバーも多いので。でも、コンディションや連携が高まれば、十分やれると思います」
---中村選手自身も、香港リーグとアジアの大会のような、戦い方が異なるという想定をしながらトレーニングするものなのですか?それとも、監督から言われたことをしっかりやるというスタンスですか?
中村「僕は監督やコーチから、『こういう状況になることも多いから、そうしたらこうして』というような指示を理解してやるようにしていますね」
---改めてですが、ストライカーとしてずっとプロキャリアを戦ってきた中村選手が、2シーズン前の途中から中盤にコンバートされて、そして今、傑志SCのような強豪クラブでも、中盤としての起用を想定されている。これってすごいですよね。
中村「傑志の首脳陣もびっくりした部分はあったみたいですよ。特に守備の部分ですね」
---ここまで守備ができるのか!という驚きですか?
中村「そうです。まぁ身体のサイズ的にはどうなのかという疑問はまだ持たれていると思いますけどね」
---なるほど。わかりました。それでは、最後に開幕に向けての決意をいただけますでしょうか?
中村「まずは自分のプレーがしっかりチームの勝利に還元されるようにしたいです。それから、傑志サポーターのみなさんに、早く中村祐人はもう傑志の一員だなと認めてもらえるようにしたいですね」
了
Yuto is Yuto.〜中村祐人の現在地〜 第一回 4 of 5
---チームの雰囲気について教えてください。
中村「プロフェッショナルな集団という感じですね。一人ひとりのレベルも高いですし。強いチームのメンタリティを感じます。まぁ移籍で出ていった選手も多いので、そこは新しいメンバーで構築していくしかないですが」
---過去に中村選手が在籍してきたクラブと較べても、プロフェッショナルな意識の高い集団ですか?
中村「はい。そうですね。すべてがしっかりオーガナイズされていますしね」
---新たなシーズンに向かうこの時期、チームメートとの関係性はどんな感じなのでしょうか?チームワークを高めなければならない一方で、ポジション争いのライバルでもあります。
中村「チームワークとは言っても、仲良しこよしじゃないのでね。もうそれぞれが自立した、一人ひとりのプロフェッショナルなので、仲良し集団になるわけではありませんから。プレー中も、指摘したり、声かけたりはしますしね」
---なるほど。試合勘の部分は抜きにして、コンディションはいかがですか?
中村「悪くないです。少し疲れがたまっているかなとは思いますが。それから、プレー中も細かいミスもまだまだありますが、いい意味で首脳陣にこういうプレーもできるんだなというのは示せていると思います」
---過去のインタビューでは、ここ数シーズンは開幕戦に100%に持っていくことはしないと語っておられましたが、それは今季も同じですか?
中村「そうですね。開幕に100%というよりは、勝負どころであるシーズン終盤でも、怪我なくしっかりプレーできるような調整をしています」
続く
Yuto is Yuto.〜中村祐人の現在地〜 第一回 3 of 5
Yuto is Yuto.〜中村祐人の現在地〜
第一回 3 of 5
---次に韓国遠征について聞かせてください。韓国では合計3試合行われましたが、中村選手はスタメン出場はありませんでした。
中村「まだチーム内でスタメンでは考えられていないですね。ただ、韓国遠征では基本的にすべての選手が起用されたので、3試合すべてに出場はしました」
---ポジションは中盤のセントラルですか?
中村「トップ下が1試合、ボランチもやったし…。あとはチームの状況に合わせて右もやりました」
---スタメンでは考えられていないというのは、韓国遠征の親善試合でスタメンから外れているからですか?
中村「それもありますし、今度、タイのブリーラムとのプレシーズンマッチがありますが、そのトレーニングでもスタメン組ではないので」
---中村選手は、今年中には香港パスポートを取得し、香港ローカル選手になる予定です。そうなると、外国人枠を減らさずに中村選手が出場できるようになる。監督は、それを待っているのでしょうか?
中村「どうなんでしょうね。まぁもちろんそれもあるだろうし、でも僕が結果を出せば、外国人枠を使ってでも出場するだろうし。その辺は、もちろん、他の外国人選手たちとのレギュラー争いでもあります。その中で、今のところは、僕はスタメンでは考えられていないという感じです」
---中盤で外国人枠でレギュラー争いとなると、新加入のシソッコ選手がライバルになりますか?
中村「まぁそうですね。外国人選手は、センターバックで一枚、その前で一枚、それからトップでも起用されます。質の高い外国人選手が多いですし、それにレギュラー争いがあることはいいことなので。とりあえず今はスタメンではないですが、しっかりアピールして、スタメンを取っていけるようにという感じです」
---スタメンではないにも関わらず、中村選手から焦りは感じられません。
中村「焦りはまったくないですね。まぁ僕自身、公式戦から半年間も離れていたということもありますし」
---試合勘、連携、外国人枠なのかローカル枠なのか。その辺りを加味すると、勝負は今ではないと?
中村「もちろん、今も全力でトレーニングはしてますよ。ただ、その結果スタメンではなかったとしても、焦りはまったくありません。チームのいろいろな状況もありますし、それらを受け入れながらやっていこうと思っています」
続く
Yuto is Yuto.〜中村祐人の現在地〜 第一回 2 of 5
---まずは入団会見から聞かせてください。会見後の率直な心境はいかがですか?
中村「ようやく新しいシーズンが始まったなという感じです。実際には記者会見の2週間前からチームに合流してトレーニングはしていたのですが、Taipo FCで最後の半年間は試合に出ていなかったので、やっと新シーズンが、そして新たな挑戦が始まったなという感じでした」
---傑志SCの一員になったという実感は、いつくらいから出てきましたか?
中村「実感は…そうですね、韓国遠征で試合に出たときですかね」
---傑志SCほどのビッグクラブなら、サポーターの数も多いことと思います。傑志サポーターから直接コメントが来たりしますか?
中村「入団会見の後に、インスタとかFacebookでコメントが来ましたよ。フォローワーも増えましたしね」
---どんなコメントが来ましたか?
中村「コメントくれた人はみな、ウェルカムというような、歓迎のコメントでしたね」
---中村選手は香港では有名プレーヤーです。中村祐人のプレースタイルは傑志SCにマッチするのか?と言ったような論調は見受けられましたか?
中村「少なくとも僕にコメントくれた方々の中にはありませんでした。どこかにそういう記事があるかもしれませんが、僕は目にしてないですね」
---今シーズンを戦うメンバーと合流し、韓国遠征も経て、新メンバー、今季の傑志の戦い方、自分のポジションなどを考慮したとき、感触はどうですか?
中村「感触はいいですよ。最初は中盤の右での起用を考えられてたようですが、合流してトレーニングを積む中で、首脳陣からは真ん中で考えていると言われました」
続く