【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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中国人解説者も期待したダービー内の日本人対決

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※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。

試合前、中国人解説者はこの試合の見所をこう述べていた。

「まずは、今季限りで引退を決めたベテラン・サネッティはラストダービーに出場するのか?」

そして、

「両チームともに日本人選手がいる。果たしてダービーで日本人同士はプレーするのか?」

結果、長友は先発フル出場。

本田は出番なし。

試合は10でミランが勝利した。

あえて試合ではなく、日本人対決に焦点を当ててみる。

ミランの先発は

GKアッビアーティ

DF デ・シリオ、ラミ、メクセス、コンスタン

MF デ・ヨングモントリーヴォ、ポーリ、カカー、ターラブ

FW バロテッリ

セードルフ監督は本田ではなくポーリを起用。

となると、当然、本田の途中出場に期待だ。

ただし、それも、試合展開次第となる。

前半を00で終えた時点で、このまま均衡状態が続けば、本田の出場は十分あると思っていた。

試合が動いたのは後半20分。右の位置からバロテッリが蹴ったFKをデ・ヨングが頭で合わせて先制。

こうなると、ミランの選手交代は00から変わってくる。

追加点を取りに行くのか。リスクを犯さず、経過を見て試合を終わらせるのか。それによって切るカードが異なる。

インテルは後半25分にカンビアッソに換えてグアリンを投入。さらに積極的にゴールを狙いに行く。それに合わせてセードルフ監督もすぐに対応。ポリに換えてムンタリを投入した。ミランの交代カード、一枚目。

すると、次に動いたのはリードしているミランセードルフ監督だった。

カカに換えてパッツィーニ。攻撃の手を緩めず、追加点を奪いに行く。その2分後にはインテルもSBジョナタンに換えてアルヴァレス。試合終盤に向けて、選手交代を含めた激しい攻防が展開される。

後半37分。ゴールを取らなければならないインテルイカルディに換えてディエゴ・ミリート投入。この時点でインテルの選手交代枠は終了。

気になるのはミランの最後の一枚。

本田は出るのか。出ないのか。

というか、後半37分以降の出場とあれば、形の上では「ミラノダービーで日本人対決実現」とはなるものの、無理やり感は否めない。プレー時間が短すぎるからだ。だが、それでも青い長友と赤い本田が同じピッチに立つシーンは見てみたい。

しかし、その願い虚しく…

ミランの最後の交代枠はコンスタンに換えてアバテ。後半41分のことだ。まぁしかしこの交代は当然だろう。ミランはもはやリスクを犯す必要はなく、セットプレーで得たゴールを守り、試合を終わらせればいい。それなら、DFを換えるのがセオリーだ。

かくして、試合は10でミランの勝利。

日本人対決は見送られた。

ベンチから試合を見つめた本田はどんな思いだっただろうか。

まぁ本田のことだから、感傷的になることもなく、チームの勝利を喜んだことだろう。そして、次の試合に向けて練習に励むことだろう。

できることなら、怪我明けですぐに起用された前節にベンチで、このダービーで先発してほしかったが…それを言っても仕方ない。

楽しみは次に取っておくということで。

そんな風に気持ちを切り替えていたら、いつの間にか夜が明けていた。

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筆:小松英之 ツイッターはこちら

小松英之(こまつひでゆき)

サッカーコラムニスト。

サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。

【略歴】

静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。

【観戦経験】

英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシーマンチェスターC。

リーガ:バルセロナ

セリエ:ユベントス、ローマ。

ブンデスニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV

欧州CL:バルセロナベンフィカ

【中国Cリーグ】

中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。

08年 Cリーグ武漢光谷の日系企業スポンサー募集担当。

08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。

09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。

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