【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

中国サッカー協会の苦悩?鄭智は処分すべきか

※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」(中国プレミアリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。

また、香港プレミアリーグについては「香港超級聯賽」と記します。

いよいよ今月から始まるワールドカップのアジア予選。日本でも招集メンバーが発表され盛り上がりを見せているが、お隣中国では思わぬ問題が起こった。それは鄭智問題である。

6月1日の記事に書いたように、前節のリーグ戦で鄭智は相手選手への故意の暴力行為(と見なされかねない)プレーを犯し、相手クラブが中国サッカー協会に問題提議した。中国サッカー協会もすでに鄭智に対して北京で開かれる公聴会に出席するよう要請している。

問題は処分内容だ。

もしもこのプレーが「相手選手への暴力行為に該当する」となった場合、鄭智は最低でも3試合の出場停止。重ければ5試合以上になりかねない。広州恒大は今後、山東そして北京との激しい首位争いが待っている。カンナバーロ監督も協会の判断が気になっているだろう。そして、それとは別に、中国サッカー協会が苦悩しているであろうことは、中国サッカー協会のルールにより、国内リーグ戦で暴力行為などにより出場停止処分が下された選手は代表戦にも出場できない、ということだ。つまり、もしも中国サッカー協会が鄭智を出場停止処分にした場合、同選手は今月のアジア予選にも出場できなくなってしまう。

だからといって、処分を甘くすれば問題提議した相手チームが納得しないし、なによりルール徹底の厳しさや協会の威厳というものに影響する。そこが難しいところだ。鄭智は中国代表でもキャプテンを務め、今年のアジア杯で中国代表が躍進した戦術的、そして精神的な支柱であった。日本代表でいえばザック時代の長谷部のような存在。

果たして中国サッカー協会の判断は…