【連載】海を越えたピッチからの便り007

野口氏＆トータルフットボールアジアは、中国でサッカーを通じた社会貢献活動を行っています！詳細はこちらから

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前日、約2時間のインタビューを終えた私は、その夜、上海のホテルに戻り内容を整理した。

あっという間にすぎた2時間であったが、私は野口に対して、その日初めて会った相手とは思えぬ親しみを感じていた。その原因は、サッカーという共通言語が両者にもたらしたシンパシーであり、サッカーを通して社会に貢献していきたいという志を持つもの同士の情熱が融合したからに違いないと確信する。

取材の翌朝、私は野口の指導現場を見学に行った。

指定されたのは日本人が多く住む上海の虹橋・古北地域近くのグラウンド。私はホテルを出るとタクシーを拾い、現場へと向かった。

様々な想像が頭の中で湧いていた。少年少女向けのサッカー教室なのだから、風景は自分が小さい頃から見てきたものと、そう大きく変わることはないであろう。しかし、前日、野口へインタビューを行い、そのサッカー観、指導観、教育観、そしてひいては日本社会や日本人を俯瞰するその視点に強い共鳴と支持を抱いていた私は、単なる「子供のサッカー教室」以上の何かを自然のうちに期待していたのである。

続く

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小松英之【連載】海を越えたピッチからの便り

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