【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

欧州王者インテル最前列と最後列と

インテルが45季ぶりの欧州チャンピオンに輝いた。

それにしても圧巻だったのはインテルの「最前列」と「最後列」。

つまりFWミリートとGKのジュリオ・セザルだ。

まずは最後列。準決勝のバルサ戦第2レグ。一方的な展開で守りに守って勝利を収めたインテルだったが、あの試合の決め手は前半にメッシが得意の形から放ったシュートを、インテルGKジュリオ・セザルがかろうじて防いだときだったと私は見ている。

メッシはあの形で今季もゴールとチャンスを量産してきた。

つまり、右サイドから中へ切れ込み、ペナルティエリアの外からゴール左隅を狙うパターンだ。このパターンは相手DFとGKが分析してわかっていても、なかなか止められない。しかし、あの日、ジュリオ・セザルはメッシのシュートを防いだ。これはジュリオ・セザルの超スーパープレーだった。

そして最前線のミリートだ。

なんという決定力か。ゴール前の一瞬のスピード。冷静なフェイント。そしてGKの動きを的確に見定めたシュート。どれをとっても世界最高峰だ。

バイエルンとの決勝戦でもやはり先制点はミリートだった。しかも、最後列のGKジュリオ・セザルからのゴールキックを受け、シュナイデルとのワンツーから一瞬にしてゴールを奪ってしまった。それまで一方的に攻め立てられていたインテル。その流れを断ち切る一発だった。

そして昨日の決勝ではまた、GKジュリオ・セザルのファインプレーがあった。後半開始早々、いきなりのピンチを好セーブで救ったのだ。あれが決まっていれば11で試合はまだわからなかった。しかし、あれをきちんと止めたがゆえに、後半開始早々のバイエルンの勢いを止めることに成功した。

モウリーニョ監督はまたもや欧州制覇をなしとげた。今回のチームはインテルという名門中の名門だ。唯一の残念は、ACLでJのクラブが全敗してしまったため、世界クラブW杯でJクラブとインテルの試合を見る可能性がなくなってしまったこと。それだけが残念でならない。

presented by BEE Football Spirit

筆者紹介:小松英之(こまつひでゆき)

サッカーコラムニスト。中国語教師。龍飛中国語会話スクール名誉講師。サッカー専門サイト「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。

静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。その他チェルシーマンチェスターC、ユベントスなどの観戦経験あり。

中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海シンハや武漢光谷といったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。

08年 Cリーグ武漢光谷のスポンサー募集窓口担当。

08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。

09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。

山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは家にも行ったことがあるほどの仲。張コーチは08年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。